Volume 483 Number 7391

Editorials

世界のインフルエンザ監視体制を、抜本的に見直す必要がある。

p.509

doi: 10.1038/483509b

科学論文中に、不注意による誤りが非常に多く見受けられる。科学への信頼を保つために、科学者、研究機関は慎重なチェックと体制整備を図るべきだ。

p.509

doi: 10.1038/483509a

アフリカの農業生産を促進し、十分な食糧を供給するには、短期的には化学肥料が最良の方法だ。

p.510

doi: 10.1038/483510a

News

森林破壊による温暖化を防ぐためのよりよい方策を求めて、科学者、企業、環境保護運動家が、円卓会議を。

p.517

doi: 10.1038/483517a

抗癌剤候補の臨床試験の失敗から、薬剤開発の難しさ、弱点が浮き彫りに。

p.519

doi: 10.1038/483519a

本誌の分析で、インフルエンザを監視する世界戦略の必要性が明らかに。

p.520

doi: 10.1038/483520a

新しい太陽系外惑星探査装置HARPS-Northが、ケプラー望遠鏡の観測結果を詳細に分析へ。

p.522

doi: 10.1038/483422a

データ公開システム構築の遅れていた化学界で、相次いで化合物の大規模なデータベースが。

p.524

doi: 10.1038/483524a

News Features

農業:貧困

p.525

アフリカの食糧不足への取り組みには、土壌改良が非常に重要だが、問題はその方法である。

doi: 10.1038/483525a

生命科学:生物学のヒッグス

p.528

ヒッグス粒子発見の興奮に匹敵しうる、生物学の今後の重要課題は何だろう。

doi: 10.1038/483528a

News & Views

創薬:細胞株でがんと戦う

p.544

多数のヒトがん細胞株について、DNA、RNA、染色体の各レベルでプロファイリングを行い、認可薬および薬剤候補に対する感受性を調べることは、新しい抗がん剤の探索を加速するだろう。

doi: 10.1038/483544a

フォトニクス:テラヘルツでの衝突

p.545

高強度のレーザー場は、原子から電子を引き剥がし、それをまた原子中に叩き戻すことができる。強力なテラヘルツ放射を使えば、半導体内の「正孔」と対になっている電子でも同じようなことが起こる。

doi: 10.1038/483545a

がん:マウスとヒトで同時に行う臨床試験

p.546

臨床試験に参加している患者への薬剤投与と並行して、既知の変異を持つマウスにもその薬剤を与えるという抗がん剤の「並行臨床試験(co-clinical trial)」は、治療の転帰を改善するのに役立ちそうだ。

doi: 10.1038/483546a

古気候:南極の氷床崩壊を示唆するタヒチの記録

p.549

ほぼ14,500年前に起こった、メルトウォーターパルス1Aとして知られる海水準の急激な上昇の起源、時期や振幅ははっきりしていない。今回、タヒチで得られた珊瑚礁試料の解析から、いくつかの答えが得られた。

doi: 10.1038/483549a

人類の進化:古代のあの足

p.550

エチオピアで発見された足の化石は、二足歩行していて、木登りもできたヒトの祖先が、340万年前まで存在していたことを示唆しており、ヒトの進化の初期には、さまざまな運動をする多様な種が存在したことのさらなる証拠となる。

doi: 10.1038/483550a

Perspective

地球:コンドライト様地球に対する反証

Evidence against a chondritic Earth p.553

doi: 10.1038/nature10901

Articles

地球:14,600年前のベーリング温暖期における氷床崩壊と海水準上昇

Ice-sheet collapse and sea-level rise at the Bølling warming 14,600 years ago p.559

doi: 10.1038/nature10902

進化:エチオピアで発見されたヒト族の足の新たな化石は、鮮新世の二足歩行適応の種類が複数あったことを示している

A new hominin foot from Ethiopia shows multiple Pliocene bipedal adaptations p.565

doi: 10.1038/nature10922

医学:がん細胞における薬剤感受性のゲノムマーカーの体系的同定

Systematic identification of genomic markers of drug sensitivity in cancer cells p.570

doi: 10.1038/nature11005

Letters

物理:二次元フェルミ液体におけるロトン集団モードの観測

Observation of a roton collective mode in a two-dimensional Fermi liquid p.576

doi: 10.1038/nature10919

光学:電子–正孔再衝突の実験的観測

Experimental observation of electron-hole recollisions p.580

doi: 10.1038/nature10864

物理:低温励起子気体における自発的コヒーレンス

Spontaneous coherence in a cold exciton gas p.584

doi: 10.1038/nature10903

医学:神経芽腫のゲノム塩基配列解読から明らかになるchromothripsisおよび神経突起生成遺伝子の異常

Sequencing of neuroblastoma identifies chromothripsis and defects in neuritogenesis genes p.589

doi: 10.1038/nature10910

神経:食欲を調節する神経回路の解明

Deciphering a neuronal circuit that mediates appetite p.594

doi: 10.1038/nature10899

細胞:再プログラム化調節因子としてのクロマチン修飾酵素

Chromatin-modifying enzymes as modulators of reprogramming p.598

doi: 10.1038/nature10953

医学:がん細胞株百科事典は抗がん剤感受性の予測モデリングを可能にする

The Cancer Cell Line Encyclopedia enables predictive modelling of anticancer drug sensitivity p.603

doi: 10.1038/nature11003

細胞:MYC発現の脱調節がAMPK関連キナーゼ5への依存を引き起こす

Deregulated MYC expression induces dependence upon AMPK-related kinase 5 p.608

doi: 10.1038/nature10927

医学:マウス肺がんでの並行臨床試験から治療に対する反応の遺伝的修飾因子が同定される

A murine lung cancer co-clinical trial identifies genetic modifiers of therapeutic response p.613

doi: 10.1038/nature10937

細胞:OTUB1を介したユビキチン化阻害の機構

The mechanism of OTUB1-mediated inhibition of ubiquitination p.618

doi: 10.1038/nature10911

医学:フレクスナー赤痢菌のエフェクターであるOsp IはUBC13を脱アミド化して炎症反応を抑制する

The Shigella flexneri effector OspI deamidates UBC13 to dampen the inflammatory response p.623

doi: 10.1038/nature10894

生理:組織因子とPAR1は細菌叢が誘導する腸血管リモデリングを促進する

Tissue factor and PAR1 promote microbiota-induced intestinal vascular remodelling p.627

doi: 10.1038/nature10893

構造生物学:グルタミン酸–GABA対向輸送体の構造と機構

Structure and mechanism of a glutamate-GABA antiporter p.632

doi: 10.1038/nature10917

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