Nature ハイライト 細胞:OTUB1とDNA損傷応答 2012年3月29日 Nature 483, 7391 タンパク質のユビキチンによる修飾は、さまざまな細胞過程で重要な役割を果たしている。ユビキチン化は可逆的な反応で、脱ユビキチン酵素(DUB)がタンパク質基質からユビキチンを取り除く。OTUB1はユビキチンの結合を阻害する非標準的DUBで、DNA損傷経路で重要な働きをする。C Wolbergerたちは、E2ユビキチン結合酵素と複合体を形成したOTUB1の構造解析を行った。それによって、OTUB1のユビキチン鎖合成阻害作用が、アロステリックフィードバック機構によって調節されていることが明らかになった。このフィードバック機構では、遊離のユビキチンやK63連結型ユビキチン鎖がOTUB1に結合すると、OTUB1が抑制因子に変換される。 2012年3月29日号の Nature ハイライト 地球:南極氷床の崩壊と海水準変動 進化:違う歩き方をしていたヒト族の仲間たち 光学:電子–正孔を超高速光変調で引き裂く 細胞:iPS細胞作製におけるクロマチンの制御 医学:並行臨床試験の試行に成功 細胞:OTUB1とDNA損傷応答 医学:細菌による宿主免疫の抑制 構造生物学:腸内病原菌の酸耐性 目次へ戻る