Nature ハイライト 医学:細菌による宿主免疫の抑制 2012年3月29日 Nature 483, 7391 細菌の侵入に対して宿主が起こす炎症反応は、自然免疫防御の重要な機序となっており、また病原体にとっては抑制すべき明らかな標的である。細菌のこうした抑制機構の1つが今回報告された。フレクスナー赤痢菌(Shigella flexneri)は感染時に多数の病原性因子を宿主細胞へ移動させる。このようなタンパク質の1つであるIII型エフェクターOspIはグルタミンデアミダーゼで、UBC13を特異的に修飾することでTRAF6–NF–κB炎症性シグナル伝達を阻害して、宿主の急性炎症反応を抑制する。 2012年3月29日号の Nature ハイライト 地球:南極氷床の崩壊と海水準変動 進化:違う歩き方をしていたヒト族の仲間たち 光学:電子–正孔を超高速光変調で引き裂く 細胞:iPS細胞作製におけるクロマチンの制御 医学:並行臨床試験の試行に成功 細胞:OTUB1とDNA損傷応答 医学:細菌による宿主免疫の抑制 構造生物学:腸内病原菌の酸耐性 目次へ戻る