The Nature Top Ten アクセスランキング

Nature アクセスランキングでは、前月nature.comで、最もダウンロードが多かった記事や論文をランキングしています。日本サイトでは、一部日本語要約も掲載しております。ここにおけるランクは、論文・記事の質、科学的重要性、引用回数などを示すものではありません。人気のあったコンテンツをお楽しみください。

2025年2月15日 ~ 2025年3月17日

1

実用的なフォトニック量子コンピューターのプロトタイプ

Nature 638 2025年2月27日

今回、ラックに設置できネットワーク化されたスケーラブルなモジュールとして必要な全ての部品を含む、フォトニック量子コンピューターのプロトタイプが報告されている。著者たちは、簡単な量子演算の原理実証は行ったものの、損失を十分に減らしてフォールトトレラントな動作に達するには、材料工学の大きな進展が必要になるとしている。

Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-024-08406-9

2

ブレークイーブンしきい値を超えたフォトニック量子コンピューター

Nature 638 2025年2月27日

今回、符号距離5と符号距離7の量子誤り訂正表面符号を実行する105個のキュービットチップであるGoogle量子AIの最新チップWillowが報告されている。Willowは、誤り訂正された論理キュービットの寿命を訂正なしのものに比べて2.14倍延長させ、ブレークイーブンしきい値を超えた。

Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-024-08449-y

3

ボソニックキュービットによる量子誤り訂正の高効率化

Nature 638 2025年2月27日

ボソニックキュービットは、情報を二準位系にではなく量子調和振動子の状態に記憶するもので、特定種類の誤りに対するハードウエア保護の機能を持つように設計操作することができる。これによって、オーバーヘッドを低減させた量子誤り訂正が可能になるはずである。今回、符号距離5のボソニック誤り訂正符号によって保護された5個の連接ボソニックキュービットに符号化された論理キュービットが実現され、代替設計よりも全体として大幅に少ないキュービット数しか必要でないことが報告されている。

Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-08642-7

4

複数の微量ガス分子の同時センシング

Nature 638 2025年2月27日

今回、ガス試料中の分子種の濃度を測定する光学技術が提示されている。この技術をヒトの呼気試料で検証したところ、1兆分の1の感度で20種類の分子を特定することができた。

Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-024-08534-2

5

さまざまな基板上での単結晶遷移金属ジカルコゲニドの成長

Nature 638 2025年2月27日

今回、結晶基板、格子不整合基板、非晶質(アモルファス)基板上に、ウエハースケールのさまざまな単結晶遷移金属ジカルコゲニドを直接成長させる方法が報告されている。

Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-024-08492-9

6

有孔虫類が地球のリン循環に果たす重要な役割

Nature 638 2025年2月27日

今回、底生有孔虫類が貯蔵するリン酸塩の総量を見積もった研究で、有孔虫類は環境中のリンを大量に隔離していることが示された。こうした有孔虫類によるリン酸塩の貯蔵は、干潟から深海まで広い範囲で行われており、貧酸素環境に対する有孔虫類の適応と考えられる。

Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-024-08431-8

7

中間体のバーチャルアセスメントを利用した生物活性分子の合成

Nature 638 2025年2月27日

今回、中間体のバーチャルアセスメントによって、複雑分子合成における課題を克服する方法が報告されている。この方法により、熟練した化学者や他の計算方法によっても実現できなかった生物活性分子の合成が可能になった。

Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-024-08538-y

8

広い温度範囲で使用可能な軽量形状記憶合金

Nature 638 2025年2月27日

今回、チタン系だがニッケルを含まない新しい形状記憶合金が報告されている。この合金は、非常に広い温度範囲にわたって超弾性を示し、従来の形状記憶合金ニチノールよりもはるかに軽量である。

News & Views doi: 10.1038/10.1038/d41586-025-00301-1

Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-024-08583-7

9

CO2除去材料を形成する反応

Nature 638 2025年2月27日

今回、マグネシウム(Mg)が豊富なケイ酸塩と炭酸/硫酸カルシウムとの反応で形成される材料が、低コストの二酸化炭素(CO2)隔離に使用できる可能性があることが報告されている。

Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-024-08499-2

10

極端気候の下でも崩壊しない大西洋の南北方向の鉛直循環

Nature 638 2025年2月27日

今回、大西洋の南北方向の鉛直循環(AMOC)は極端な温暖化の下でも崩壊しないことが示されている。AMOCの安定化は、南大洋の風で駆動される湧昇流が、北大西洋の下降流と釣り合うことによってもたらされる。

News & Views doi: 10.1038/10.1038/d41586-025-00300-2

Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-024-08544-0

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