The Nature Top Ten アクセスランキング

Nature アクセスランキングでは、前月nature.comで、最もダウンロードが多かった記事や論文をランキングしています。日本サイトでは、一部日本語要約も掲載しております。ここにおけるランクは、論文・記事の質、科学的重要性、引用回数などを示すものではありません。人気のあったコンテンツをお楽しみください。

2018年4月28日 ~ 2018年5月28日

  • 親星の風に吹き飛ばされる大気

    Nature 557 (2018年5月3日)

    ヘリウムは、宇宙で2番目に多い元素であり、系外惑星の大気に含まれていると予測されているが、スペクトルにその証拠を見つけることはまだ成功していない。今回J Spakeたちは、親星をトランジットしている惑星WASP-107bの観測において、波長1万833 Åに励起ヘリウムの狭い吸収の特徴を発見したことを報告している。吸収の深さから、この惑星には広がった大気があって徐々に失われていることが示唆される。この惑星には、親星の輻射圧によって成形された彗星状のガスの尾が、親星とは反対の側に存在している可能性がある。

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    doi: 10.1038/d41586-018-04969-6 | 全文  | PDF

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    doi: 10.1038/s41586-018-0067-5 | 全文  | PDF

  • パーキンソン病モデルを再評価する

    Nature 557 (2018年5月10日)

    大脳基底核の間接的な経路および直接的な経路での調整された活動は、運動に極めて重要だが、その相互作用の本質(拮抗的か、あるいは並列的か)は不明である。M Schnitzerたちは今回、持続的な画像化法を用いて、マウスの線条体に集団活動を見いだし、運動中、両方の経路に局所的な活動クラスターが見られることを明らかにしている。ドーパミンの喪失(パーキンソン病の病理を模倣する)は2つの経路間の活動を不均衡化し、局所的な空間動態を乱した。ドーパミンの喪失を回復させたり、ドーパミンを過剰なほど高いレベルで維持したりするといった薬理学的処理を行うと、神経活動の時空間的プロファイルが変化し、これらは対応する運動能力の変化と一致していた。

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    doi: 10.1038/d41586-018-02589-8 | 全文  | PDF

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    doi: 10.1038/s41586-018-0090-6 | 全文  | PDF

  • 怯えたマウスを逃げ出させる脳回路

    Nature 557 (2018年5月10日)

    マウスは、頭上から迫り来る暗い刺激に遭遇すると、身をすくませるか安全な避難場所に素早く移動するかのどちらかの反応を示す。今回A Hubermanたちは、知覚した視覚的脅威への反応として行動決定をするのに必要な神経回路を解き明かした。腹側正中視床の2つの領域内で活動が高まると、脅威への反応が、すくむまたは隠れるのどちらかから、走り出したり、攻撃的に「尾を打ち鳴ら」したりといった、運動性のより高い状態に移行することがある。著者らは、こうした異なる行動応答は、マウスの覚醒状態によってもたらされる結果であり、腹側正中視床が覚醒レベルを必要に応じて上昇させていると考えている。

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    doi: 10.1038/d41586-018-04747-4 | 全文  | PDF

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    doi: 10.1038/s41586-018-0078-2 | 全文  | PDF

  • 反応中のヒトテロメラーゼの構造

    Nature 557 (2018年5月10日)

    ヒト染色体の末端にはテロメアと呼ばれる保護キャップがあり、これは靴ひもの両端についているプラスチック製の小さな覆いに例えられることが多い。テロメアは、細胞が分裂するたびに少しずつ短くなり、結局はそのために分裂が止まって細胞が死んでしまう。テロメラーゼは保護キャップを伸ばすことによって、このような事態を防いでいる。この酵素の構造解明は長く待たれていたが、今回K Collinsたちが、基質と結合したヒトテロメラーゼホロ酵素の構造をクライオ(極低温)電子顕微鏡を使ってついに明らかにした。

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    doi: 10.1038/d41586-018-04756-3 | 全文  | PDF

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    doi: 10.1038/s41586-018-0062-x | 全文  | PDF

  • 磁気再結合の決定的証拠

    Nature 557 (2018年5月10日)

    磁気再結合は、ねじれた磁力線がしばしば爆発的に再配置される現象である。理論的に「Xライン」から離れる方向に加速していると予想されているジェットが、新たに再結合した磁力線の位置を示す。地球の磁気圏などの乱流プラズマでは、この再結合がエネルギー散逸に重要な役割を果たしている可能性がある。再結合はまた、地球の磁気圏や太陽における基本過程であるとも考えられているが、予想されているジェットを示す証拠はなかった。今回T Phanたちは、太陽風が磁気圏の周りを緩く取り巻いている場所である地球の磁気シースを、高い時間分解能・空間分解能で観測した結果を報告している。彼らは、電子スケールの電流シートから放出される双方向性の電子ジェットを確認した。受け入れられている磁気再結合の描像とは異なり、このシートは、より広いイオンスケールの電流層を伴ってはおらず、イオンのジェットは見られなかった。

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    doi: 10.1038/s41586-018-0091-5 | 全文  | PDF

  • 厳しい制約を与える弱荷

    Nature 557 (2018年5月10日)

    素粒子の弱荷は、電荷ほど知られていないかもしれないが、標準模型を検証し、標準模型の理論的枠組みを超えるあらゆる物理を探索するのに電荷と同じくらい重要である。陽子の場合、弱荷は、中性の電弱力を介して陽子が他の素粒子と相互作用する強さを決める。陽子の弱荷は実験で直接測定されてはいないが、原子核からのパリティを破る偏極電子–陽子散乱(PVES)の観測から決定することができる。今回、トーマスジェファーソン国立加速器施設のQweakコラボレーションが、前例のない精度(不確かさの合計が9.3 ppb)で、PVESの非対称性を新たに測定した結果を報告している。PVESの非対称性を知ることで、陽子の弱荷の値を推定でき、その値が標準模型と非常によく一致していることが分かった。さらに著者たちは、この弱荷の値に基づいて、標準模型では予測されない仮想的な粒子の質量に対して数テラ電子ボルトスケールの制約を課している。

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    doi: 10.1038/d41586-018-05037-9 | 全文  | PDF

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    doi: 10.1038/s41586-018-0096-0 | 全文  | PDF

  • マルチ燃料型セラミック燃料電池の未来

    Nature 557 (2018年5月10日)

    燃料電池は、化学エネルギーを電気エネルギーに直接変換する。水素は最も一般的な燃料であり、現在市場に出ている燃料電池車は全て水素を動力源として用いている。プロトンセラミック燃料電池(PCFC)は、より一般的な固体酸化物燃料電池よりも低い温度で動作するが、長期耐久性がまだ確認されていない。今回R O’Hayreたちは、炭化水素やアルコールなどの11種類の燃料でPCFCを直接動作させる試験を数千時間にわたって行い、PCFCデバイスの構成や構造を変える必要がなかったことを報告している。この試験には、通常は燃料電池にとって有害な硫化水素を含む燃料を供給した際の動作が含まれる。今回のPCFCの耐久性は、アノードの耐コーキング性と耐硫黄性に由来する。実施された耐久性試験が市場導入や技術目標に必要な時間スケールに近いことから、今回のPCFCが商業化を実現できる対象となる可能性があることが示唆される。

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    doi: 10.1038/s41586-018-0082-6 | 全文  | PDF

  • フィリピンにおけるヒト族の最古の証拠

    Nature 557 (2018年5月10日)

    フィリピンでの古代ヒト族の活動は数十年来ささやかれてきたが、これまで、確実な年代測定が行われた唯一の証拠は6万7000年前の足の骨1つのみだった。今回、ルソン島北部で行われた発掘調査で、解体の痕跡が認められるサイ類の骨格と、それに関連する石器が多数発見され、それらの確実な年代が約70万年前と推定された。今回の知見は、ホモ・サピエンス(Homo sapiens)が出現するはるか以前にホモ・エレクトス(Homo erectus)などの古代ヒト族がフィリピンまで到達していたか、もしくはさらに古い先住的ヒト族が島嶼部東南アジアに存在したことを示唆している。

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    doi: 10.1038/s41586-018-0072-8 | 全文  | PDF

  • 分化転換による胆管系の構築

    Nature 557 (2018年5月10日)

    分化転換とは、1つのタイプの成熟細胞を他のタイプの細胞に完全に形質転換させる現象で、一般的に、損傷によって喪失した細胞を置換する手段として、動物において観察される。今回H Willenbringたちは、マウスで、肝細胞の胆管細胞への分化転換が、アラジール症候群(ALGS)の患者で見られるような胆管系の欠損を補償することを示している。この補償現象はTGFβの投与により増強できることが示され、将来の治療のための有望な道が示唆された。

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    doi: 10.1038/s41586-018-0075-5 | 全文  | PDF

  • Spaidはショウジョウバエの雄を殺す

    Nature 557 (2018年5月10日)

    昆虫の共生細菌の中には、感染を広げるために宿主の生殖を操作するものがある。スピロプラズマ属細菌Spiroplasma poulsoniiはショウジョウバエ(Drosophila)の共生細菌で運動性を持ち、感染した雌の子のうち、雄だけを発生中に殺すが、その仕組みは不明であった。今回、春本敏之とB Lemaitre(スイス連邦工科大学ローザンヌ校)は、この細菌から雄殺しに関わるタンパク質を突き止めてSpaidと名付け、これが細胞死と神経の異常を誘発することを明らかにしている。また、このタンパク質が、性決定に関わる遺伝子量補償複合体を標的とすることも示している。

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    doi: 10.1038/s41586-018-0086-2 | 全文  | PDF

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