The Nature Top Ten アクセスランキング

Nature アクセスランキングでは、前月nature.comで、最もダウンロードが多かった記事や論文をランキングしています。日本サイトでは、一部日本語要約も掲載しております。ここにおけるランクは、論文・記事の質、科学的重要性、引用回数などを示すものではありません。人気のあったコンテンツをお楽しみください。

2018年9月20日 ~ 2018年10月20日

  • 脳を標的とするT細胞

    Nature 561 (2018年9月20日)

    治療用T細胞の脳へのホーミング効率は、脳腫瘍の免疫療法の成功を阻む障壁の1つである。今回、脳腫瘍が免疫細胞の内皮細胞への接着経路を調節して免疫回避を促進する仕組みが明らかにされ、T細胞の脳への遊走を改善するホーミング系が設計された。T細胞リガンドを改変して、移動における下流の段階と接着を最適化することにより、脳腫瘍での治療用T細胞のホーミングと抗腫瘍活性を改良できる可能性が示された。

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    doi: 10.1038/s41586-018-0499-y | 全文  | PDF

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    doi: 10.1038/d41586-018-05883-7 | 全文  | PDF

  • チャネルロドプシンにおける光駆動型の陰イオン透過

    Nature 561 (2018年9月20日)

    微生物のチャネルやポンプに含まれるロドプシンは、光によって陽イオン電流を発生させるため、光遺伝学で生理学的機能を操作する手段として定着している。光遺伝学ではこのような活性化物質が現在広く使われているが、陰イオン透過性チャネルロドプシン(ChR)の神経回路阻害への使用はまだ初期の段階である。今回、K Deisserothたちが行った2つの研究により、ChRでの光駆動型イオン透過の分子基盤が報告された。1つ目の論文では、藻類由来で天然に存在し、青緑色光で駆動される陰イオンChRであるGtACR1の結晶構造が示されている。この構造は、機能解析の結果と共に、陰イオン透過の基盤に関する知見をもたらした。2つ目の論文では、人工的に設計されたChRのpH 6.5および8.5での結晶構造が示されている。著者たちはさらに、天然のChRと人工的に設計されたChRの両方から得られた情報を使って、「FLASH」と名付けたGtACR1の変異体についても報告している。これは大きな光電流と速い速度論的性質を示し、動物の行動制御研究に使える可能性がある。

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    doi: 10.1038/s41586-018-0511-6 | 全文  | PDF

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    doi: 10.1038/s41586-018-0504-5 | 全文  | PDF

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    doi: 10.1038/d41586-018-06670-0 | 全文  | PDF

  • GW170817の超光速運動

    Nature 561 (2018年9月20日)

    連星中性子星の合体事象であるGW170817の残光放射は、「チョークドジェット(choked jet)」コクーンモデルまたは「構造化ジェット(structured jet)」コクーンモデルのどちらかで説明できる可能性があるが、これまで、観測データからどちらの選択肢が正しいかを判別することはできなかった。今回K Mooleyたちは、高角度分解能の電波観測結果について報告しており、これによって合体から75日後と230日後に超光速運動を示す2回の事象が明らかになった。彼らは、初めの電波放射は広角アウトフロー(コクーン)によってエネルギーを与えられるが、後の放射は絞られたジェットが支配的であることから、「構造化ジェット」モデルが正しいモデルであると結論付けている。

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    doi: 10.1038/s41586-018-0486-3 | 全文  | PDF

  • 陽子の立てる航跡波で加速する

    Nature 561 (2018年9月20日)

    プラズマ航跡場加速では、高速の電子バンチやレーザーパルスを使って、通常は定常的なプラズマ中に電荷の「航跡」を生成する。その結果、このプラズマ航跡場に乗った粒子、例えば電子を大きく加速でき、従来の粒子加速器で必要な数百メートルよりもずっと短い長さで、ギガ電子ボルト領域のエネルギー利得を得ることができる。今回、CERNのAWAKEコラボレーションは、高速の電子バンチを陽子バンチに置き換えた陽子駆動型のプラズマ航跡場加速の実証実験を示し、長さ10 mのプラズマ中の航跡場において電子が最高2 GeVまで加速したことを示す証拠を報告している。AWAKE実験は始まったばかりであるが、この有望な最初の検証結果は、将来の高エネルギー粒子加速器がさらに小型の方式となる可能性を示唆している。

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    doi: 10.1038/s41586-018-0485-4 | 全文  | PDF

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    doi: 10.1038/d41586-018-06669-7 | 全文  | PDF

  • タイミングが全て

    Nature 561 (2018年9月20日)

    物質についての基本的理解は、長さスケールと時間スケールをどんどん短くして特性を探る、高度な技術力によって進歩する。最近の進展によって、原子、分子、固体におけるアト秒時間スケールの電子ダイナミクスの追跡と制御が可能になっている。しかし、光電効果の絶対タイミングは不明確なままである。今回M Ossianderたちは、吸着ヨウ素原子をクロノスコープとして用いることによって、この問題を克服している。この方法で、光子の到着から、内殻準位電子や伝導帯電子がタングステン表面から放出されるまでの間の絶対時間遅延の決定が可能になる。今回の結果は、現行モデルを改良する必要性を示すとともに、光化学過程を開始する非平衡ダイナミクスの理解に役立つ。

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    doi: 10.1038/s41586-018-0503-6 | 全文  | PDF

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    doi: 10.1038/d41586-018-06687-5 | 全文  | PDF

  • 後期更新世における氷床の後退

    Nature 561 (2018年9月20日)

    東南極氷床には、50 mを超える海水準上昇に相当する氷があり、過去の温暖な時期に、主要な区域のどこかが不安定化した可能性があるかどうかという問題が提起されている。今回D Wilsonたちは、後期更新世(この時代の気温は今後1世紀に予測されている気温と類似する)に、ウィルクス氷底盆地が後退したことを示している。今回の知見は、東南極からの大規模な氷床の減少が差し迫っていることを確証するものではないが、過去の高い気温に対する氷床の感度が高かったことを浮き彫りにしている。

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    doi: 10.1038/s41586-018-0501-8 | 全文  | PDF

  • 運動で生じる音を抑える仕組み

    Nature 561 (2018年9月20日)

    発声や歩行など、自分自身の運動によって音が生じるが、運動に関連した信号が聴覚系の多くのレベルで活動抑制をかけることが一因となって、自分の立てる音が正常な聴覚を妨害することはない。今回R Mooneyたちは、より恣意的で柔軟な音響挙動によって引き起こされる聴覚活動の抑制を学習する神経回路を探求した。彼らが開発した音響バーチャルリアリティー(aVR)システム中で、マウスは自身の移動運動と特定の音を関連付けることを学習した。in vivo電気生理学的方法と二光子画像化法を用いることで、aVRの経験により徐々に特定の周波数への聴覚皮質応答の選択的抑制が起こるようになることが分かった。この抑制は、運動中にのみ起こり、聴覚視床では見られず、聴覚皮質の可塑性の運動依存的な1つの形と一致する。この可塑性は行動的適応性を持ち、それはこの訓練を受けたマウスが、運動中に再求心性音以外の音を感知する能力を高めていたことから分かる。これらの知見から、聴覚皮質は、運動によって生じる予測可能な音を選択的に抑制するよう、経験によって形成されると考えられる。

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    doi: 10.1038/s41586-018-0520-5 | 全文  | PDF

  • 脊髄を治療する

    Nature 561 (2018年9月20日)

    成体では、脊髄損傷後に部分的な軸索の再生を誘導できるさまざまな戦略があるが、単独で優れた効果を示すものはない。M Sofroniewたちは今回、それぞれ個別に軸索の成長を誘導できるが、組み合わせて順次的に活性化することで完全損傷に対するロバストな再生を誘導する3つの機構を特定した。3つの機構を組み合わせたこの修復戦略は将来的には、現段階で可能とされているものよりも優れた脊髄の機能的回復を促すために使用できるかもしれない。

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    doi: 10.1038/s41586-018-0467-6 | 全文  | PDF

  • 有糸分裂の四次元マッピング

    Nature 561 (2018年9月20日)

    細胞の有糸分裂には、何百ものタンパク質の協調的な作用が関わっている。有糸分裂のさまざまな段階で、これらのタンパク質の局在と、相互作用のタイミングを同時に調べるのは容易ではない。これは、生細胞の画像化やコンピューターによる研究では、有糸分裂過程でのタンパク質ネットワークの定量的マップは得られないからである。今回J Ellenbergたちは、そうした試みを行った。原理証明として、彼らは28個の有糸分裂タンパク質のデータセットを解析し、細胞内構造の同定や、それらのタンパク質が各細胞内構造に局在するタイミングや程度の定量、複数のタンパク質が関わる動的過程の予測を、自動的に行えることを明らかにした。この方法は、有糸分裂過程を通して動的なタンパク質局在ネットワークを系統的にマッピングするのに使えるだけでなく、他の複雑な細胞機能にも応用できる可能性がある。

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    doi: 10.1038/s41586-018-0518-z | 全文  | PDF

  • 検出可能なオフターゲット変異を生じないCRISPR編集

    Nature 561 (2018年9月20日)

    治療応用に向けたゲノム編集手法の研究が行われているが、その安全性や有効性については、ヒト疾患へのトランスレーションが可能になる前に徹底的に評価する必要がある。重要な懸念の1つは、意図しない遺伝的修飾を導入してしまうオフターゲット編集が起こる可能性だ。K Joungたちは今回、オフターゲット編集事象をin vivoで追跡するための系として、「in vivoオフターゲット検証(VIVO)」法を開発した。特異的なガイドRNAと無差別のガイドRNAを比較することで、VIVOがマウス肝臓でオフターゲット編集を検出できることが示され、治療目的で使用するためには、CRISPR–Cas編集の構成要素を注意深く設計する重要性が浮き彫りになった。

    Letter

    doi: 10.1038/s41586-018-0500-9 | 全文  | PDF

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