The Nature Top Ten アクセスランキング
Nature アクセスランキングでは、前月nature.comで、最もダウンロードが多かった記事や論文をランキングしています。日本サイトでは、一部日本語要約も掲載しております。ここにおけるランクは、論文・記事の質、科学的重要性、引用回数などを示すものではありません。人気のあったコンテンツをお楽しみください。
2025年3月26日 ~ 2025年4月25日
リン酸塩を用いたPFASのメカノケミカル破壊によるフッ化物回収
Nature 640 2025年4月3日
今回、「永遠の化学物質」として知られるペルフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物(PFAS)のメカノケミカル破壊に、リン酸塩がいかに役立つかが報告されている。このPFAS破壊方法では、フッ化物をPFASから回収して、フッ素化学品の合成に用いることができる。
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-08698-5
超小型人工衛星を使った量子鍵配送の実現
Nature 640 2025年4月3日
今回、重量わずか23 kgの超小型人工衛星と100 kgの可搬型地上局を組み合わせて、地上と衛星間での量子鍵配送が実行されたことが報告されている。これは従来、特製の大型衛星と天文台との間でしか実証されていなかったものである。
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-08739-z
鉄系超伝導体に見られる特異なクーパー対密度変調
Nature 640 2025年4月3日
今回、FeTe0.55Se0.45薄片においてクーパー対密度変調が観測されたことが報告されている。これは、超伝導ギャップが、薄片特有のネマチックひずみに起因して格子周期性にわたり変調される異常な超伝導状態である。
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-08703-x
ペロブスカイト材料を使った世界最小のナノLED
Nature 640 2025年4月3日
今回、発光効率の高いマイクロLEDとナノLEDとして使用できるピクセル化ペロブスカイト薄膜を作製する戦略が報告されている。
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-08685-w
非従来型手法で神経を模倣するCMOSトランジスター
Nature 640 2025年4月3日
今回、標準的な市販のシリコン金属酸化物半導体電界効果トランジスターを従来とは異なる方法で動作させることによって、基本的なシナプスやニューロンに類似した機能を実現できる仕組みが報告されている。
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-08742-4
油–水界面での水素結合の乱れと強い電場
Nature 640 2025年4月3日
今回、水に油滴が分散したエマルションにおいて油滴界面の水のラマン分光測定が行われ、得られた結果から、水素結合ネットワークの乱れや強い界面電場の証拠が示された。
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-08702-y
透明化剤製造からの廃棄物を大幅に削減
Nature 640 2025年4月3日
今回、ポリプロピレンの透明化剤の新たな製造方法が提示されている。この方法では、化学量論量の金属副生成物の生成が回避され、工業スケールでのプロセスにおける廃棄物が著しく減少する。
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-08690-z
銅/光触媒反応によるハロゲン化アルキルの脱ラセミ化
Nature 640 2025年4月3日
今回、有機合成における一般的な試薬であるハロゲン化アルキルのラセミ混合物を、銅/光触媒反応によって脱ラセミ化できることが示されている。
News & Views doi: 10.1038/10.1038/d41586-025-00902-w
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-08784-8
地球マントルの固化が基底マグマオーシャンにつながった
Nature 640 2025年4月3日
今回、数値モデルを用いて、初期地球が固化した際に、鉄に富む密度の高いメルトの重力偏析によってマントル進化が駆動され、浅部のケイ酸塩分別の地球化学的特徴がマントル深部へ注入されて基底マグマオーシャンが必然的に形成されたことが示されている。
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-08701-z
土壌改変者が生態系機能に及ぼす作用
Nature 640 2025年4月3日
今回、全級規模の包括的なメタ解析によって、シロアリ類や貧毛類が土壌の改変作用を介して生態系機能に及ぼす影響が明らかにされている。
Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-08594-y