The Nature Top Ten アクセスランキング

Nature アクセスランキングでは、前月nature.comで、最もダウンロードが多かった記事や論文をランキングしています。日本サイトでは、一部日本語要約も掲載しております。ここにおけるランクは、論文・記事の質、科学的重要性、引用回数などを示すものではありません。人気のあったコンテンツをお楽しみください。

2025年6月6日 ~ 2025年7月6日

1

ミオシンの動きを時間分解クライオ電子顕微鏡で観察する

Nature 642 2025年6月12日

今回、時間分解クライオ電子顕微鏡を使って、ミオシンのスイングレバー機構の描像が示され、さらに力と動きが発生する際の分子基盤が解明された。

Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-08876-5

2

骨髄腫瘍の未分化の細胞を転写プログラムの改変によって分化させる

Nature 642 2025年6月12日

LSD1とWnt経路のGSK3βキナーゼを同時に阻害すると細胞の分化が促進され、急性骨髄性白血病の新しい治療戦略になることが、今回報告されている。

Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-08915-1

3

変異で失われたミトコンドリアDNAポリメラーゼの機能を回復させる

Nature 642 2025年6月12日

ミトコンドリアのDNAポリメラーゼγ(POLγ)の変異は、治療法のない多くの病気に関連している。今回、致死的なPOLG変異を持つ患者由来の細胞で、POLγ変異体に野生型POLγに似た機能を回復させる小型の活性化分子が見つかった。

Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-08856-9

4

リソソーム内の鉄を標的とした腫瘍制御の可能性

Nature 642 2025年6月12日

今回、フェロトーシスの誘導にリソソーム内の鉄が重要な役割を担っていることが実証され、リソソーム内の鉄を活性化してリン脂質の酸化的分解を誘導し、マウス腫瘍モデルにおいてフェロプトーシスを誘導する小分子化合物が報告されている。

News & Views doi: 10.1038/10.1038/d41586-025-01337-z

Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-08974-4

5

タンパク質のミスフォールディングが原因の疾患の分子機構を解析する

Nature 642 2025年6月12日

M Mannたちは今回、高分解能の空間プロテオミクスを用いて、無傷のホルマリン固定パラフィン包埋肝組織の生検でのタンパク質毒性ストレスをマッピングし、繊維症の全段階を経る疾患進行を解析した結果について報告している。

Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-08885-4

6

抗ファージ防御シグナル伝達の新たなセカンドメッセンジャー

Nature 642 2025年6月12日

今回、細菌において、Toll/インターロイキン1受容体(TIR)由来の新しいクラスの免疫シグナル伝達分子His-ADPRが発見され、その特性を明らかにした結果が報告されている。また、ファージがコードする阻害因子がHis-ADPRシグナルを隔離して、細菌の抗ファージ防御系であるThoerisを回避していることが明らかになった。

Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-08930-2

7

ミトコンドリア代謝を白血病治療の標的に

Nature 642 2025年6月12日

今回、2つの研究で、メトホルミンによるミトコンドリア代謝の阻害が、DNMT3Aによって引き起こされるクローン造血を防ぐ可能性が示唆されている。

News & Views doi: 10.1038/10.1038/d41586-025-01129-5

Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-08871-w

Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-08980-6

8

シロシビンの作用機序

Nature 642 2025年6月12日

A Kwanたちは今回、マウスで、幻覚剤であるシロシビンの持続的な薬物作用には、内側前頭皮質の錐体路細胞と5-HT2A受容体が不可欠であることを明らかにしている。

Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-08813-6

9

ヨーロッパの同質四倍体ジャガイモのパンゲノム

Nature 642 2025年6月12日

今回、ヨーロッパの同質四倍体ジャガイモの複数の創始者系統についてハプロタイプ分解されたパンゲノムが報告され、ハプロタイプの多様性は非常に低いが、ハプロタイプ間の塩基配列の多様性は高いことが分かった。塩基配列の多様性が高いのは、おそらく野生種との雑種形成事象の結果であると考えられる。

Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-08843-0

10

協同繁殖における互恵的な手伝い行動

Nature 642 2025年6月12日

今回、協同繁殖する鳥類の20年にわたる研究で、ヘルパーが繁殖個体を手伝う行動は、血縁関係だけでなく互恵的利他主義によっても引き起こされることが明らかになった。

Article doi: 10.1038/10.1038/s41586-025-08958-4

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