Nature

Cover Story: 火急の問題:北米において干ばつ状態によって夜間火災が起こる仕組み

Nature 627, 8003 (2024年3月14日)

表紙は、2023年のカナダの記録的な火災シーズンにおいて、8月にブリティッシュコロンビア州のアダムス湖で起きた夜間の激しい火災の光に照らされた、積み重なった2つの雲である。「昼間は激しく、夜間は穏やか」という従来の日周サイクルから外れ、その代わりに夜間を通して絶え間なく燃焼する山火事の頻度は、継続的な気候変動の下で高くなると予想されている。今回K Luoたちは、北米における山火事の挙動のこの変化の規模を明らかにしている。彼らは、2017〜2020年に北米大陸全体で起こった2万3557件の火災を調べた。その結果、340件の火災において1095回の夜間燃焼事象が見いだされ、大規模な山火事の5分の1に少なくとも1回の夜間事象があったと指摘された。また、干ばつに伴う極めて乾燥した可燃物の供給の増加が、こうした夜間燃焼を駆動したことが見いだされた。結果として著者たちは、干ばつの状況が、夜間燃焼の可能性の予測、ひいては変化する気候に直面する火災管理に役立つと示唆している。

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Nature 創刊150周年記念特集

Nature ダイジェスト

Nature は次に何をすべきか

2020年4月号

Nature が150周年を迎えたのを機に、その価値観と、Nature を改善する方法について考えることにした私たちは、読者の意見をどうしても聞きたくて、アンケート調査を実施しました。

イベントレポート

日本の科学の未来
― 持続可能な開発目標の達成に向けたビジョン ―

1869年創刊のNature は今年150周年を迎える。これを記念するシンポジウムが東京大学安田講堂で開催され、日本の科学のトップランナーである大隅良典氏、柳沢正史氏や、Nature 編集長のMagdalena Skipperらが集った。日本の科学の未来を各氏はどう見ているか。自らの研究や体験をもとに語り、意見が交換された。

Nature 創刊150周年記念特集

著者インタビュー

柳沢 正史氏

「私」とNature  混沌状態をすっきりさせるような研究が好き

長田 重一氏

長田重一大阪大学免疫学フロンティア研究センター教授は、アポトーシス(プログラム細胞死)の分子メカニズムの解明など、すばらしい業績を残してきた。いくつもの論文が引用ランキングに並ぶ。その始まりは、1980年に成功したインターフェロンα遺伝子のクローニングだった。

柳沢 正史氏

「私」とNature  “ねむけ”の謎を解明したい

柳沢 正史氏

筑波大学大学院時代に見つけた血管収縮物質が世界の研究者の注目を集め、米国テキサス大学にスカウトされて1991年に渡米。後を追って留学してきた後輩の櫻井武(現・筑波大学 国際統合睡眠医学科研究機構;IIIS)とともにオレキシンを発見する。この脳内の神経伝達物質が睡眠と覚醒に関係していることから、本格的に睡眠学の研究を開始。現在IIISを主宰して、「ねむけとは何か」の解明を目指している。

その他のNature 著者インタビュー

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ネイチャー・リサーチが主催するサイエンスカフェです。グローバルな視点から様々な分野のサイエンスについて、カジュアルな雰囲気の中、一緒に語り合います。

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