Nature

Natureの表紙

Cover Story: 流れを読む:ゼブラフィッシュの流水中でのナビゲーションを可能にする洗練された感覚系

Nature 547, 7664 (2017年7月27日)

表紙は、ゼブラフィッシュ(Danio rerio)の幼生である。今回F Engertたちは、魚が遊泳中に周囲の水の流れを検知するのを可能にしている感覚系に関する知見を報告している。走流性と呼ばれる行動では、魚は、視覚的な手掛かりがなくても、常に上流に頭を向けて流れに逆らうように泳ぐことができる。著者たちは、ゼブラフィッシュの幼生でこの能力を調べ、側線と呼ばれる一連の有毛細胞(赤色)がそのカギであることを見いだした。彼らは、魚がこうした有毛細胞を使って、周囲の局所的な流れ場の回転を検出し流れの方向を推定していると提案している。野生では、魚はこの方法によって、視覚的な手掛かりのない環境でも、ナビゲーションを行うことができると思われる。

Nature 著者インタビュー

柳沢 正史氏

混沌状態をすっきりさせるような研究が好き

長田 重一氏

長田重一大阪大学免疫学フロンティア研究センター教授は、アポトーシス(プログラム細胞死)の分子メカニズムの解明など、すばらしい業績を残してきた。いくつもの論文が引用ランキングに並ぶ。その始まりは、1980年に成功したインターフェロンα遺伝子のクローニングだった。

柳沢 正史氏

“ねむけ”の謎を解明したい

柳沢 正史氏

筑波大学大学院時代に見つけた血管収縮物質が世界の研究者の注目を集め、米国テキサス大学にスカウトされて1991年に渡米。後を追って留学してきた後輩の櫻井武(現・筑波大学 国際統合睡眠医学科研究機構;IIIS)とともにオレキシンを発見する。この脳内の神経伝達物質が睡眠と覚醒に関係していることから、本格的に睡眠学の研究を開始。現在IIISを主宰して、「ねむけとは何か」の解明を目指している。

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