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Cover Story: 解析して判断:「分子の手書き文字」をパターン認識するDNAベースのニューラルネットワーク

Nature 559, 7714 (2018年7月19日)

化学勾配に従う細菌でも複雑なにおいを選別するヒトでも、分子パターンを認識する能力は生物の重要な属性である。DNAベースのニューラルネットワークは分子コンピューティングで同じタスクを実行できるが、これまでは4ビットでできたわずか4通りのパターンに限定されていた。今回L Qian とK Cherryは、これを100ビットからなる9通りに増やし、10 × 10ピクセルの格子に書かれた1~9の数字を正確に識別できるシステムを実証している。このネットワークは、「勝者総取り」の競争戦略を用いて、その出力を洗練させ、何の数字を見ているかを決める。与えた100ビットのパターンのうち30ビットを反転させても(手書き文字のばらつきに似ていても)、ネットワークは元のパターンを正確に「思い出し」、数字を認識する。この結果は、分子計算回路が記憶に似た何かに基づいて、非常に複雑で雑音の多い情報を分類できることを示唆している。

Nature 著者インタビュー

柳沢 正史氏

混沌状態をすっきりさせるような研究が好き

長田 重一氏

長田重一大阪大学免疫学フロンティア研究センター教授は、アポトーシス(プログラム細胞死)の分子メカニズムの解明など、すばらしい業績を残してきた。いくつもの論文が引用ランキングに並ぶ。その始まりは、1980年に成功したインターフェロンα遺伝子のクローニングだった。

柳沢 正史氏

“ねむけ”の謎を解明したい

柳沢 正史氏

筑波大学大学院時代に見つけた血管収縮物質が世界の研究者の注目を集め、米国テキサス大学にスカウトされて1991年に渡米。後を追って留学してきた後輩の櫻井武(現・筑波大学 国際統合睡眠医学科研究機構;IIIS)とともにオレキシンを発見する。この脳内の神経伝達物質が睡眠と覚醒に関係していることから、本格的に睡眠学の研究を開始。現在IIISを主宰して、「ねむけとは何か」の解明を目指している。

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