Nature

Natureの表紙

Cover Story: キヌアのゲノム:塩基配列で未来の作物をおいしくする

Nature 542, 7641 (2017年2月16日)

表紙は、ペルーの高地でキヌアを脱穀している女性たちである。今回M Testerたちは、幅広い環境条件下で栽培できる栄養価の高い作物キヌア(Chenopodium quinoa)の参照ゲノムについて報告している。ロングリード塩基配列解読と、光学地図、染色体接触地図、遺伝子地図を併用して、異質四倍体ゲノムの高品質アセンブリが得られた。著者たちは、他の二倍体および四倍体のアカザ属(Chenopodium)種についてもゲノム塩基配列を解読し、キヌアの遺伝的多様性とサブゲノム進化の特徴を調べた。その過程で、キヌアの苦みの原因物質であるサポニン類の生合成を調節する転写因子や、甘い実用品種の開発に利用できる可能性のあるマーカーが同定された。

Nature 著者インタビュー

柳沢 正史氏

混沌状態をすっきりさせるような研究が好き

長田 重一氏

長田重一大阪大学免疫学フロンティア研究センター教授は、アポトーシス(プログラム細胞死)の分子メカニズムの解明など、すばらしい業績を残してきた。いくつもの論文が引用ランキングに並ぶ。その始まりは、1980年に成功したインターフェロンα遺伝子のクローニングだった。

柳沢 正史氏

“ねむけ”の謎を解明したい

柳沢 正史氏

筑波大学大学院時代に見つけた血管収縮物質が世界の研究者の注目を集め、米国テキサス大学にスカウトされて1991年に渡米。後を追って留学してきた後輩の櫻井武(現・筑波大学 国際統合睡眠医学科研究機構;IIIS)とともにオレキシンを発見する。この脳内の神経伝達物質が睡眠と覚醒に関係していることから、本格的に睡眠学の研究を開始。現在IIISを主宰して、「ねむけとは何か」の解明を目指している。

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