Nature

Natureの表紙

Cover Story: 皮膚再生:幹細胞と遺伝子治療を組み合わせて小児の表皮の再建に成功

Nature 551, 7680 (2017年11月16日)

表紙は、ヒト表皮幹細胞(ホロクローン)に由来するコロニーである。今回、7歳児のトランスジェニックホロクローンを用いて、この少年の損傷した皮膚が再生された。この少年は、皮膚の健全性が損なわれる遺伝性疾患である接合部型表皮水泡症の重度の患者で、皮膚の大半に水疱や創傷が慢性的に生じていた。今回M De Lucaたちは、この少年の治療にどのように取り組んだかを報告している。彼らは、患者の皮膚から得た幹細胞に、疾患遺伝子(今回の場合、ラミニン322の変異型β3鎖)の正常に機能するバージョンを、ウイルスベクターを用いて導入した。次に、この幹細胞を用いて、機能性表皮の大きなシートを成長させ、これを外科的移植片として用いて、少年の皮膚の80%を置換できた。今回の研究によって、表皮の発生に関する知見も得られ、表皮が特定の寿命の長い幹細胞によって維持されていることが明らかになった。関連するNews & Viewsでは、他の方法では治せない疾患を治療する幹細胞治療と遺伝子治療を組み合わせた治療法の指針となるトランスレーショナルリサーチの可能性を含め、この手法の限界と広い影響を探っている。

Nature 著者インタビュー

柳沢 正史氏

混沌状態をすっきりさせるような研究が好き

長田 重一氏

長田重一大阪大学免疫学フロンティア研究センター教授は、アポトーシス(プログラム細胞死)の分子メカニズムの解明など、すばらしい業績を残してきた。いくつもの論文が引用ランキングに並ぶ。その始まりは、1980年に成功したインターフェロンα遺伝子のクローニングだった。

柳沢 正史氏

“ねむけ”の謎を解明したい

柳沢 正史氏

筑波大学大学院時代に見つけた血管収縮物質が世界の研究者の注目を集め、米国テキサス大学にスカウトされて1991年に渡米。後を追って留学してきた後輩の櫻井武(現・筑波大学 国際統合睡眠医学科研究機構;IIIS)とともにオレキシンを発見する。この脳内の神経伝達物質が睡眠と覚醒に関係していることから、本格的に睡眠学の研究を開始。現在IIISを主宰して、「ねむけとは何か」の解明を目指している。

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