Nature 2026年1月1日号のライブは、1月5日を予定しております。

Nature

Cover Story: 特集:2025年を振り返る:今年の重要人物10人

Nature 648, 8094 (2025年12月18日)

2025年も残すところあとわずかとなった。今週号では、恒例のNature’s 10(今年、科学を形作った10人)を通して、この12カ月を振り返る。今年は、チリのベラ・C・ルービン天文台のデジタルカメラ技術開発で重要な役割を果たしたカリフォルニア大学デービス校(米国)の物理学者Tony Tyson、有人潜水艇で水深9000 mまで潜航して奇妙な生物がひしめく深海生態系を初めて目にした中国科学院深海科学工程研究所の地球科学者Mengran Du、細胞内のタンパク質リサイクル工場であるプロテアソームを調べ、ヒト免疫系の全く新しい側面を明らかにしたワイツマン科学研究所(イスラエル)のシステム生物学者Yifat Merbl、致死性の遺伝性疾患であるハンチントン病の進行を遅らせる治療法をもたらしたロンドン大学ユニバーシティカレッジ(英国)の神経学者Sarah Tabrizi、タンパク質をうまく代謝できない超希少疾患に対して革新的な遺伝子編集治療を受け、治癒したと見られる米国の幼児KJ Muldoonが選ばれている。この他、大規模言語モデルDeepSeekの公開によってAIの世界を揺り動かした中国の投資家Liang Wenfeng、インドにおける研究公正の現状に一石を投じ、同国の高等教育機関のランキング制度に政策変更をもたらしたデータサイエンティストAchal Agrawal、ボルバキア菌感染蚊を大量生産する世界初の工場を立ち上げたオズワルド・クルス財団(ブラジル)の農業研究者Luciano Moreira、数年にわたる厳しい交渉の末に世界初のパンデミック対策条約をまとめ上げた南ウィットウォーターズランド大学(南アフリカ)の公衆衛生当局者Precious Matsoso、そして、米国疾病管理予防センター(CDC)の長官に就任した際に、同僚の解雇や科学的根拠を欠くワクチン政策の強行を命じたトランプ政権に毅然と異を唱えて解任された微生物学者・免疫学者のSusan Monarezが名を連ねる。表紙は、Merblの研究対象であるプロテアソームに着想を得たもので、「10」をかたどる「1」と「0」は、それぞれプロテアソームの側面図と上面図をモチーフにしている。

今週の目次とハイライト The Nature Top Ten バックナンバー

Nature注目のハイライト

その他のハイライト

Nature 創刊150周年記念特集

Nature ダイジェスト

Nature は次に何をすべきか

2020年4月号

Nature が150周年を迎えたのを機に、その価値観と、Nature を改善する方法について考えることにした私たちは、読者の意見をどうしても聞きたくて、アンケート調査を実施しました。

イベントレポート

日本の科学の未来
― 持続可能な開発目標の達成に向けたビジョン ―

1869年創刊のNature は今年150周年を迎える。これを記念するシンポジウムが東京大学安田講堂で開催され、日本の科学のトップランナーである大隅良典氏、柳沢正史氏や、Nature 編集長のMagdalena Skipperらが集った。日本の科学の未来を各氏はどう見ているか。自らの研究や体験をもとに語り、意見が交換された。

Nature 創刊150周年記念特集

著者インタビュー

柳沢 正史氏

「私」とNature  混沌状態をすっきりさせるような研究が好き

長田 重一氏

長田重一大阪大学免疫学フロンティア研究センター教授は、アポトーシス(プログラム細胞死)の分子メカニズムの解明など、すばらしい業績を残してきた。いくつもの論文が引用ランキングに並ぶ。その始まりは、1980年に成功したインターフェロンα遺伝子のクローニングだった。

柳沢 正史氏

「私」とNature  “ねむけ”の謎を解明したい

柳沢 正史氏

筑波大学大学院時代に見つけた血管収縮物質が世界の研究者の注目を集め、米国テキサス大学にスカウトされて1991年に渡米。後を追って留学してきた後輩の櫻井武(現・筑波大学 国際統合睡眠医学科研究機構;IIIS)とともにオレキシンを発見する。この脳内の神経伝達物質が睡眠と覚醒に関係していることから、本格的に睡眠学の研究を開始。現在IIISを主宰して、「ねむけとは何か」の解明を目指している。

その他のNature 著者インタビュー

Nature Café

ネイチャー・リサーチが主催するサイエンスカフェです。グローバルな視点から様々な分野のサイエンスについて、カジュアルな雰囲気の中、一緒に語り合います。

その他のイベント

研究者の皆様

Nature 購読者の皆様への情報、また、Nature に論文投稿をお考えの方、すでに Nature に論文が掲載された著者の皆様に、リプリントサービスや購読特典をご紹介いたします。

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