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光学:電子–正孔再衝突の実験的観測

Nature 483, 7391 doi: 10.1038/nature10864

高強度レーザー場は、原子や分子から電子を抜き取って、大振幅振動させることができる。このような場合、電子は残された荷電核と繰り返し衝突する。そのような再衝突の結果、高次高調波発生によって非常に高エネルギーの光子が放出される。この現象は、原子ガスや分子ガスのみならずバルク結晶においても観測されてきた。励起子は、固体で起こる原子に似た励起であり、価電子帯から励起された電子がクーロン相互作用によって、残された正孔と結びついている。励起子中の電子と正孔の再衝突によって新しい現象、つまり高次側波帯発生が起こると予測されてきた。この過程では、周波数fNIRの弱い近赤外レーザーによって励起子が生成される。次に、ずっと低い周波数fTHzの高強度レーザー場が、励起子から電子を抜き取り、その電子と生成した正孔の再衝突を引き起こす。新しい発光は、周波数fNIR + 2nfTHzの側波帯として起こると予測され、nは1よりずっと大きい整数になりうる。今回我々は、半導体量子井戸において高次側波帯発生を観測したことを報告する。側波帯は最高18次(+ 18fTHz、つまりn = 9)まで観測されている。高次側波帯の強度は、側波帯次数が増加してもわずかに下がるだけで、この効果が非摂動的性質を持つことを立証している。側波帯は、直線偏光テラヘルツ放射で最も強くなり、テラヘルツ放射が円偏光のときに消失する。我々の結果は、基本的な科学的意義を超えて、テラビットレート光通信への応用が考えられる超高速光変調に向けた新しい機構を示唆している。

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