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環境科学:アフリカでは水があっても活用されていない地域がある

Nature

2026年10月29日

Environmental sciences: Africa’s water availability sometimes goes untapped

Nature

2010年から2020年にかけてアフリカの水需要は約26%増加した一方、2020年時点で約7億1700万人が水道を利用できなかったことを報告する論文が、今週のNature にオープンアクセスで掲載される。この結果は、アフリカの一部地域の水不足が、利用できる水が足りないためではなく、インフラが整っていないために生じている場合があることを示唆している。本研究は、部門別の水需要を包括的に示した地図を提供し、アフリカで水の利用可能性を高めるために取り組むべき課題を浮き彫りにしている。水の利用可能性の向上は、持続可能な開発目標(SDGs)の目標6(安全な水とトイレを世界中に)の一部である。

水需要を満たせるかどうかを把握するには、利用可能な水量と利用状況を詳しく評価する必要がある。アフリカでは、利用可能な水量が地域によって異なり、多くの地域で需要が満たされていない。しかし、需給のばらつきは十分に把握されておらず、情報にもとづく水管理の意思決定が難しくなる場合がある。このデータ不足を補うため、Davy Vanhamら(国際水管理研究所〔スリランカ〕)は、2020年のアフリカ全域の水需要を詳細に推計した。

水需要の分析対象となったのは、都市用水、灌漑、畜産、製造業(食品、衣料、工業用資材などを含む)、発電所、鉱業の6部門である。データは、49か国を対象に、各国統計、450社を超える水道事業者・2534か所の発電所・682か所の鉱山の記録、農作物と家畜の分布図から収集された。2020年の推定年間総水需要量は約347立方キロメートルであり、2010年の約274立方キロメートルから増加した。水需要の65%を灌漑が占め、次いで都市用水(家庭用を含む)が17%、発電が10%、残りを製造業、畜産、鉱業が占めた。

水が不足している地域がある一方で、水量は十分にあってもインフラが限られているために需要が満たされていない地域もある。全体では、推定6億4200万人(おもに都市部に居住)が水道を利用できるが、7億1700万人は利用できていない。この結果は、水の利用状況と利用可能な水量を地域ごと、部門ごとにマッピングすることの意義を示している。得られた詳細なデータは、水へのアクセス拡大に向けて投資が必要な場所を特定する手がかりとなりうる。

シュプリンガーネイチャーは、国連の持続可能な開発目標(SDGs;Sustainable Development Goals)、および当社のジャーナルや書籍で出版された関連情報やエビデンスの認知度を高めることに尽力しています。本プレスリリースで紹介する研究は、SDG 6(安全な水とトイレを世界中に)およびSDG 10(人や国の不平等をなくそう)に関連しています。詳細は、「SDGs and Springer Nature press releases」をご覧ください。

Vanham, D., Gunathilake, D., Gunasekara, B. et al. Spatial and sectoral water demand assessment for the African continent. Nature (2026). https://www.nature.com/articles/s41586-026-11199-8

News & Views: Accounting of Africa’s water reveals a management gap
https://www.nature.com/articles/d41586-026-03260-3

 

 

doi: 10.1038/s41586-026-11199-8

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