Research Press Release

長期の気象制御のための炭素貯蔵

Nature Geoscience

2010年6月28日

炭素封鎖により気候変動を長期的にコントロールするためには、二酸化炭素の漏出量を1000年当たり1%以下にする必要があると、Nature Geoscience(電子版)に発表される研究が結論付けている。そうでない場合、漏出した二酸化炭素を連続して再貯蔵しなければ低排出シナリオに近い条件を維持することができないであろう。

G Shafferは、地球システムモデルを用いて今後10万年間にわたる気候変動の影響を予測した。彼は、炭素封鎖の5つのシナリオ(1つは深海、残りの4つは地質学的な貯蔵)を比較して、封鎖しない場合の気候変動に対する、高排出量と低排出量の2つの極端な予測を示した。

Shafferは、1000年当たりの漏出が1%を超えるシナリオは、酸素の減少、海洋の酸化と二酸化炭素濃度の上昇のみならず、大規模で遅れて起きる大気の温暖化をもたらすことを発見した。

doi:10.1038/ngeo896

「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。

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