Research Press Release
IPCCの気温上昇予測を評価する
Nature Climate Change
2012年12月10日
1990年に公表されたIPCCの第1次評価報告書では、1990年から2030年までの全球平均気温のトレンドの予測が示された。今回の研究で、D FrameとD Stoneは、この予測には、いくつかの重要な外部強制力が含まれていなかったにもかかわらず、予測期間の中間点において、IPCCの予測通りになっていると考えられる点を強調している。FrameとStoneは、IPCCの予測が的中したのは、温室効果ガスによる温暖化が、20年の時間スケールにおいて、他の強制力を圧倒していたからだと結論づけている。
FrameとStoneは、気候システムの解明を進めることで、初めての気候のコンセンサス予測の質をさらに高めることができ、地域スケールでの気候予測にも拡大できると考えている。
doi:10.1038/nclimate1763
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
注目のハイライト
-
神経科学:AIはブレイン・コンピューター・インターフェースの制御能力を大幅に向上させるNature Machine Intelligence
-
物理学:新たな光ファイバーが通信技術を向上させるかもしれないNature Photonics
-
進化:人間の二足歩行への二つの小さなステップNature
-
社会科学:フランス革命期の「大恐怖」における噂の拡散を可視化Nature
-
古生物学:最古のアンキロサウルスに見られる極端な装甲Nature
-
環境科学:コンゴ民主共和国を侵食する都市部のガリーNature