Research Press Release
【材料科学】1つあれば何でも隠せるマント
Nature Communications
2012年11月21日
さまざまな大きさの物体を隠せるように適応するメタマテリアルの透明マントが実験的に実証された。これは、メタマテリアルを用いたクローキング(隠蔽)の実用性の高い応用に役立つ進展といえる。その詳細を報告する論文が、今週、Nature Communicationsに掲載される。
メタマテリアルは、光を操作し、光がいかなる物体とも相互作用していないような外観を作り出して、物体を電磁波から隠すことのできることがすでに明らかになっている。ところが、その物体の形状が変われば、このメタマテリアルの透明マントを設計し直して、作り直す必要が生じる。今回、K Kimたちは、物体の形状の変化に適応でき、1つで、さまざまな物体を隠せるスマートメタマテリアルを考案した。この透明マントは、弾性材料を用いて作られているので、隠したい物体に合わせて変形し、この変形によって透明マントの特性が変化して、この物体を透明に保てるのだ。Kimたちは、さまざまな角度で入射するマイクロ波周波数の光を用いて、高さが約10mmの範囲内で変化する物体を隠す透明マントを実証した。この物体は、高さが変化しても、透明マントによって十分に隠されていた。
このスマートメタマテリアルの透明マントは、隠したい物体による制約を受けず、適応性があり、現実世界で応用可能なクローキングの研究に新たな道を開いた。
doi:10.1038/ncomms2219
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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