Research Press Release
メキシコ湾流とともに移動するシルバーヘイクの生息分布
Nature Communications
2011年8月3日
シルバーヘイクの生息分布が北へ移動していることが、これまで40年にわたって観察されていたが、この生息分布の移動がメキシコ湾流の経路に関連している可能性があることが明らかになった。今回の研究成果は、メキシコ湾流の位置が北へ移動しているという気候モデルによる予測を使って、米国北東岸での商業上重要なシルバーヘイクの出現を10年スケールで予想できることを示唆している。詳細を報告する論文は、今週、Nature Communicationsに掲載される。
今回の研究で、J Nyeたちは、温度などの気候条件の変化に応じて生物種の空間分布が変化する過程の一例を示している。北大西洋では大規模な大気と海洋の変化が起こって、大陸棚上の底層水の温度とメキシコ湾流の位置が変化しており、これに成体のシルバーヘイクが応答しているのだ。
doi:10.1038/ncomms1420
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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