Research Press Release

ハンセン病感受性に影響する新たな座位の同定

Nature Genetics

2011年10月24日

ハンセン病に罹患しやすいかどうかには個人差があるが、その理由について手がかりをもたらす2つの遺伝的多型が新たに明らかになった。

今回、F Zhangたちは、ハンセン病の感受性に関するゲノムワイド関連解析を行い、ハンセン病の発症リスクに関連する多型をIL23R遺伝子とRAB32遺伝子の近傍に同定した。このIL23R遺伝子の多型が関与していることは、ハンセン菌に対する細胞の防御に正常な細胞過程の1つであるオートファジー(自食作用)が関係していることを示唆している。ヒトの細胞は、オートファジーによって、細胞内成分のリサイクルを絶えず行っている。このこととの関連で、ハンセン病とクローン病(炎症性腸疾患の一種)という非常に異なる疾患の感受性を決める機構の生物学的基盤に共通点がある可能性も浮上している。

doi:10.1038/ng.973

「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。

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