Research Press Release

北極圏への交通アクセスに関する将来予測

Nature Climate Change

2011年5月30日

2050年の北極圏諸国では、冬季に仮設道路によって出入り可能な陸域が、現在より11~82%減少するが、夏季には海路による移動時間が短縮化され、海路でアクセス可能な海域が5~28%増加する、と予測した論文が、Nature Climate Change(電子版)に掲載される。これは、北極圏における交通の変化の程度を定量的に推定したもので、人間活動の計画と適応のための基礎資料となる。

今回、S Stephensonらは、21世紀半ばにおける北緯40度以北の海洋と陸地への交通アクセスの変化を定量化するための新しいモデル化の枠組みを示している。そして、21世紀半ばには、北海ルート、北極ブリッジ、北極航路が7月から9月に完全に航行可能となり、平均輸送時間が、それぞれ約11、15、16日になると予測している。

doi:10.1038/nclimate1120

「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。

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