Research Press Release
侵襲性の非常に小さいダウン症診断法
Nature Medicine
2011年3月7日
ダウン症候群を出生前に母親から診断する方法の報告が寄せられている。血液を使うため、現在臨床で使われている羊水穿刺などの方法に伴うリスクを最小限に抑えることができる。
ダウン症候群では、正常な場合は2本ある21番染色体が3本あり、21-トリソミーという。P Patsalisたちは、母親と胎児のDNAメチル化パターン(遺伝子発現の調節に重要)の違いに着目して、母親の血液中で胎児染色体の余分な1本を検出する新しい方法を開発した。この方法を利用することによって、21-トリソミー14例と正常な胎児26例を正しく診断することができ、この方法が臨床に使える可能性が明らかになった。
doi:10.1038/nm.2312
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
注目のハイライト
-
動物学:チンパンジーはアンドロイドからのあくびがうつることがあるScientific Reports
-
気候変動:干ばつの深刻化を招く要因の評価Nature
-
生物学:母親の鉄欠乏がマウスの雄の性決定に影響を及ぼすNature
-
気候:海と大気の相互作用が2023年の北大西洋熱波をもたらしたNature
-
天文学:天の川銀河はアンドロメダ銀河との衝突を回避できるかもしれないNature Astronomy
-
生体医工学:AIペンが筆跡からパーキンソン病を検出Nature Chemical Engineering