注目の論文
スピンのみを用いた磁化のスイッチング
Nature Physics
2008年10月6日
Magnetization switching using only spin
磁気情報記憶の主要な要素である磁化の可逆的なスイッチングを、電子のスピンのみを用いて電荷の移動を必要とせずに行えることが、Nature Physics(電子版)に報告されている。この技術を用いて、新しい低エネルギー電子デバイスができるかもしれない。
従来のエレクトロニクスでは、電子の電荷を用いて、情報の輸送、記憶、処理を行う。電子には電荷だけでなく、スピンと呼ばれる特性もあり、スピンもこうした機能を実行できるが、スピンのみの流れを作るのは難しいため、ほとんどの応用では、スピン輸送と電荷輸送の双方をまだ利用している。しかし、大谷義近たちは今回、強い純スピン流の生成に成功した。これによって、発熱の低減や動作速度の向上などの利点が得られる可能性がある。
doi: 10.1038/nphys1095
注目の論文
-
10月31日
古生物学:アンモライト宝石が鮮やかな色を得る仕組みScientific Reports
-
10月30日
気候変動:南極の棚氷が海洋温暖化によって脅威にさらされているNature
-
10月30日
惑星科学:圧力下で水の世界が形成されるかもしれないNature
-
10月23日
環境:リチウムイオン電池リサイクルのための国際的な枠組みNature
-
10月23日
素粒子物理学:チームワークがニュートリノの挙動の理解を深めるNature
-
10月23日
量子物理学:「時間を逆転させる」ことで量子ダイナミクスを探るNature
