Volume 479 Number 7373

Editorials

米国が宇宙科学分野での中国との協力を拒否するのは、近視眼的であり、得られる利益を考えればためらいを捨てる必要がある。

p.267

doi: 10.1038/479267a

ダーバンでの気候変動会議では、京都議定書に固執せず、現在の状況を踏まえてさらに前進を図るべきだ。

p.267

doi: 10.1038/479267b

絶滅危惧種の保護は、「可愛い」生物だけでなく、「気味悪い」生物にも目を向けるべきだ。

p.268

doi: 10.1038/479268a

News

フォボス・グルント火星探査計画の失敗で、ロシアの惑星探査計画に暗雲が。

Russia gets the red planet blues p.275

doi: 10.1038/479275a

神舟8号と天宮1号のドッキング成功など、中国の宇宙開発は着実な進展を。

p.276

doi: 10.1038/479276a

ドバイの沿岸開発が、ペルシア湾の生態系に悪影響を。

p.277

doi: 10.1038/479277a

期待された新しい作用機序の抗うつ剤が、第III相試験で効果なしとの結果に。

p.278

doi: 10.1038/479278a

温暖化の議論では農業による影響も取り上げるべきとの提言が、科学界から。

p.279

doi: 10.1038/479279a

がんの遺伝子型分析に基づく分子標的療法は最後の手段ではなくなりつつあり、早期治療の臨床試験に期待が。

p.281

doi: 10.1038/479280a

IAEAにより、イランの核兵器開発計画の詳細が明らかに。

p.282

doi: 10.1038/479282a

News Features

研究:ジャネリア・ファームの生活

Research at Janelia: Life on the farm p.284

一流の研究者を集めて活発な学際研究をめざす、ハワード・ヒューズ医学研究所の実験的研究拠点の5年間は、どのような成果を挙げているのだろう。

doi: 10.1038/479284a

古生物学:失われた世界

p.287

哺乳類は6,500万年前の小惑星衝突で恐竜が絶滅したために繁栄したといわれているが、2億年前にも小惑星の衝突で大量絶滅が起きて、恐竜の繁栄につながったという研究者がいる。

doi: 10.1038/479287a

News & Views

老化:数世代にわたる長寿

p.302

一部の生物では、DNAの細胞への詰め込まれ方を変化させるような変異により寿命を延長することが可能である。この影響は数世代にわたって続き、遺伝的には正常な子孫にも受け継がれることが明らかになった。

doi: 10.1038/479302a

量子物理学:真空中から光子を揺すり出す

Quantum physics: Shaking photons out of the vacuum p.303

加速された物体によって量子真空からの光子の発生が誘起されるという動的カシミール効果が、運動している鏡をシミュレートした超伝導回路を使って実証された。

doi: 10.1038/479303a

地球物理学:地球にある最長の化石裂谷系

p.304

南極の氷の下に埋もれているガンブルツェフ山脈の起源は、ずっと謎のままだった。この地勢から得られた詳細な地球物理学的データによって、包括的モデルの基盤が作られ、謎が解かれた。

doi: 10.1038/479304a

神経科学:痛みの化学生態学

p.306

テキサスサンゴヘビの毒は、身を切られるような痛みを生じさせる。この蛇毒の痛み誘発成分が同定され、捕食者–被食者相互作用の研究や疼痛研究に新しい道が開かれそうだ。

doi: 10.1038/479306a

量子情報:確実な位置決定という難問

p.307

量子情報は、ある人物の空間内の正確な位置をはっきりと示す手段になると考えられてきた。だが、そのような考え方を使ってこの問題を解こうとした試みはすべて、失敗する運命にある。

doi: 10.1038/479307a

Articles

生態:第四紀後期の大型動物相の気候および人類に対する種特異的応答

Species-specific responses of Late Quaternary megafauna to climate and humans p.359

doi: 10.1038/nature10574

遺伝:線虫の寿命の複数世代にわたるエピジェネティックな遺伝

Transgenerational epigenetic inheritance of longevity in Caenorhabditis elegans p.365

doi: 10.1038/nature10572

Letters

宇宙:2つのタイプの超新星によって作られた2つのX線パルサー集団

Two populations of X-ray pulsars produced by two types of supernova p.372

doi: 10.1038/nature10529

物理:超伝導回路における動的カシミール効果の観測

Observation of the dynamical Casimir effect in a superconducting circuit p.376

doi: 10.1038/nature10561

物性:結晶粒界における規則配列した欠陥超構造の原子分解計測

Atom-resolved imaging of ordered defect superstructures at individual grain boundaries p.380

doi: 10.1038/nature10593

気候:高緯度域で観測された森林伐採による局地的寒冷化効果の増強

Observed increase in local cooling effect of deforestation at higher latitudes p.384

doi: 10.1038/nature10588

地球:ガンブルツェフ山脈の隆起を引き起こした東南極のリフト作用

East Antarctic rifting triggers uplift of the Gamburtsev Mountains p.388

doi: 10.1038/nature10566

進化:哺乳類の多様性につながる複数の経路

Multiple routes to mammalian diversity p.393

doi: 10.1038/nature10516

神経:マウス嗅覚での嗅ぎフェーズの知覚

Perception of sniff phase in mouse olfaction p.397

doi: 10.1038/nature10521

免疫:キラー細胞免疫グロブリン様受容体3DL1を介したヒト白血球抗原Bの認識

Killer cell immunoglobulin-like receptor 3DL1-mediated recognition of human leukocyte antigen B p.401

doi: 10.1038/nature10517

発生:Spaltは、昆虫で進化的に保存された繊維状筋肉への細胞運命転換に関与する

Spalt mediates an evolutionarily conserved switch to fibrillar muscle fate in insects p.406

doi: 10.1038/nature10559

生理:異種複合体のテキサスサンゴヘビ毒は酸感受性イオンチャネルを標的として疼痛を引き起こす

A heteromeric Texas coral snake toxin targets acid-sensing ion channels to produce pain p.410

doi: 10.1038/nature10607

生理:植物での低酸素状態に対する恒常性維持反応は、N末端法則経路によって調節されている

Homeostatic response to hypoxia is regulated by the N-end rule pathway in plants p.415

doi: 10.1038/nature10534

植物:植物の酸素感知はタンパク質不安定化に使われるN末端法則経路を介して行われる

Oxygen sensing in plants is mediated by an N-end rule pathway for protein destabilization p.419

doi: 10.1038/nature10536

免疫:自然免疫受容体RIG-IによるRNA認識と活性化の構造基盤

Structural basis of RNA recognition and activation by innate immune receptor RIG-I p.423

doi: 10.1038/nature10537

構造生物学:温度走査低温結晶学的な構造解析法により明らかになったバクテリオフィトクロムの反応中間体

Temperature-scan cryocrystallography reveals reaction intermediates in bacteriophytochrome p.428

doi: 10.1038/nature10506

「Journal home」に戻る

プライバシーマーク制度