Nature ハイライト

物理:動的カシミール効果

Nature 479, 7373

真空中で互いに平行に置かれた2枚の鏡には引力が働く。これは、カシミール効果として知られ、量子真空の挙動の側面と相対論が組み合わさった効果である。この力は、仮想粒子が生成・消滅する真空揺らぎによって、これらの鏡の間の放射圧が低下するときに生じ、内向きの力が発生する。この静的効果はよく研究されているが、理論では、空間ではなく時間において真空モードの不一致から動的カシミール効果が生じることも予測されている。今回、超伝導回路でこの現象が初めて観測された。

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