Letter 発生:Spaltは、昆虫で進化的に保存された繊維状筋肉への細胞運命転換に関与する 2011年11月17日 Nature 479, 7373 doi: 10.1038/nature10559 飛翔する昆虫は、最大で1,000 Hzもの高振動数で翅を振動させ、筋肉1キログラム当たり80 Wという大きな機械的な力を生み出す。こうした昆虫は、直角に配向する一対の間接飛翔筋を使っていて、このような筋肉は伸展活性化型の繊維状の筋原繊維を含んでいる。対照的に、昆虫の体の、よりゆっくりと収縮する他の筋肉は、すべて管状の筋形態を持つ。本研究では、転写因子Spalt major(Salm)が、ショウジョウバエ(Drosophila)で繊維状飛翔筋への運命を決定するマスター調節因子であることを明らかにする。salmは、繊維状筋肉の運命を誘導するのに必要かつ十分である。salmは、それぞれの型の筋肉に特異的なサルコメアの主要構成成分の発現とスプライシングを調節することによって、転写プログラム全体を管状の運命から繊維状の運命へと転換する。Spaltの機能は、2億8,000万年にわたって進化的に分岐した昆虫の中で保存されている。Spaltタンパク質は、発生の間に筋原繊維を管状になる運命から繊維状になる運命へと切り替えていると考えられ、この機能は、昆虫の飛翔筋と共通した特徴を持つ伸展活性化型筋肉である脊椎動物の心臓でも保存されている可能性がある。 Full Text PDF 目次へ戻る