注目の論文
ダウン症候群に合併した白血病におけるCRLF2遺伝子の異常
Nature Genetics
2009年10月19日
CRLF2 defects in Down syndrome-associated leukemia
B前駆細胞性急性リンパ芽球性白血病(ALL)の患者とダウン症候群(DS)に合併したALLの患者を調べたところ、染色体変化によってP2RY8、CRLF2両遺伝子が融合しているケースが見つかった。この成果を報告する論文が、Nature Genetics(電子版)に掲載される。
ALLは、最も多くみられる小児がんで、小児の治癒率は85%である。DSの小児の白血病発症率は、DSでない小児の約10~20倍に上っている。
聖ジュード小児研究病院(米国テネシー州メンフィス)のC Mullighanらは、B前駆細胞性ALL患者の7%とダウン症候群(DS)に合併したALLの患者の53%で、P2RY8、CRLF2両遺伝子の融合をもたらす高頻度の染色体欠失が見つかったことを報告している。この融合によってCRLF2遺伝子の活性が高まるが、このことがDSの小児においてALLのリスクが高い原因の1つなのかもしれない。
doi: 10.1038/ng.469
注目の論文
-
11月14日
医学:豚からヒトへの腎臓移植の長期経過観察Nature
-
11月14日
生態学:鳥インフルエンザがサウスジョージア島の繁殖期のゾウアザラシ個体数を半減させるCommunications Biology
-
11月13日
気候変動:ムンバイにおける異常降雨に関連した不均衡な死亡率Nature
-
11月11日
加齢:多言語使用は老化の加速を防ぐかもしれないNature Aging
-
11月11日
バイオテクノロジー:超音波がマウスの脳卒中後の脳内残留物を除去するのに役立つNature Biotechnology
-
11月6日
神経科学:時間の経過とともに発達する脳の変化を解明するNature
