注目の論文
血液細胞の性状に関連する多型
Nature Genetics
2009年10月12日
Variants associated with blood cell traits
血液細胞の性状に関連する34の遺伝子領域が新たに同定された。これは、Nature Genetics(電子版)に掲載される4つの独立した研究による成果で、血液細胞の性状の変化を調節する遺伝子座に関して新たな知見をもたらしている。
病院では、血液細胞の数と容積を調べる検査が一般的に行われ、がん、心血管疾患、代謝疾患、感染症、免疫疾患など、数多くの疾患の診断と治療管理に役立っている。ウェルカムトラスト・サンガー研究所(英国ヒンクストン)のN Soranzoの研究チームと国立ヒトゲノム研究所(米国メリーランド州ベセズダ)のS Ganeshの研究チームは、合計約5万人のゲノムを解析し、血液の性状を測定した。この2つの研究で、ヘモグロビン値や赤血球、白血球、血小板の数と容積など、臨床的に重要な血液の性状に関連する25の遺伝的多型が新たに報告されている。
また、B Benyaminの研究チームとJ Chambers、J Koonerらの研究チームは、TMPRSS6遺伝子が血中ヘモグロビン値に関連することを、それぞれ独自に確認した。この遺伝子は、Soranzoら、Ganeshらも同定している。TMPRSS6遺伝子の異常と鉄剤不応性鉄欠乏性貧血の患者に関連を見いだした研究報告が既にあることから、今回の2つの研究は、TMPRSS6遺伝子が一般集団においても鉄濃度の調節に関与していることを明らかにするものといえる。
doi: 10.1038/ng.467
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