注目の論文
【進化】淡水ザリガニの下顎は哺乳類の歯のエナメル質に似たもので覆われている
Nature Communications
2012年5月16日
Evolution: Crayfish teeth bite back
淡水ザリガニの歯は、哺乳類の歯のエナメル質に似たコーティングで覆われていることが明らかになった。こうした哺乳類の歯のエナメル質との類似性は、脊椎動物と甲殻類との間の収斂進化の珍しい一例といえる。その詳細を報告する論文は、今週、Nature Communicationsに掲載される。
無脊椎動物と脊椎動物の骨と歯の組成は、一般的に非常に大きく異なっている。今回、B Aichmayerたちは、淡水ザリガニの下顎の材質の組成と特徴を詳しく調べ、その下顎が、哺乳類の歯のエナメル質に似て硬質で耐水性のアパタイト層によって覆われていることを明らかにした。脊椎動物と無脊椎動物との間の遺伝的距離を考えると、今回の研究で得られた知見は、収斂進化の特異な一例を示すものと考えられる。
doi: 10.1038/ncomms1839
注目の論文
-
5月29日
社会科学:研究テーマの変更は被引用数の減少につながるかもしれないNature
-
5月28日
古生物学:クジラの骨から作られた最古の道具の証拠Nature Communications
-
5月27日
生態学:世界的に過小評価されている外来種のコストNature Ecology & Evolution
-
5月22日
微生物学:効果的な新しい抗マラリア薬は寄生生物を標的とするNature
-
5月21日
医学:非接触型無線モニタリングによる心臓不整脈の検出Nature Communications
-
5月20日
人工知能:大規模な言語モデルは、オンライン討論において人間よりも説得力を持つことができるNature Human Behaviour