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生態学:座礁した氷山と皇帝ペンギンの繁殖成功率の大幅な低下が時期的に一致

Communications Earth & Environment

2026年7月24日

Ecology: Grounded iceberg coincided with major reduction in emperor penguin breeding success

Communications Earth & Environment

コールマン島(Coulman Island)の皇帝ペンギン繁殖地におけるヒナの数は、2024年と比較して2025年には約69%減少したことを報告する論文が、オープンアクセスジャーナルCommunications Earth & Environment に掲載される。著者らは、2025年7月から2026年1月にかけて島の沖合に座礁した大型の氷山が、コロニーにとって重要な採餌場へのアクセスを制限した可能性が高いと示唆している。このことは、海氷の状況全体が良好に見える場合でも、個々の氷山の動きが繁殖成功に影響を及ぼす可能性があることを示している。

繁殖期(6月から1月)の間、皇帝ペンギン(Aptenodytes forsteri)は、成鳥がまだ飛べないヒナに餌を与えるために、安定した海氷と、開水域の餌資源への確実なアクセスの両方を必要とする。海氷の状況全体が繁殖の成功率に影響を与えることは知られているが、これまでの観測から、個々の大型の氷山も影響を及ぼす可能性が示唆されていた。

Jeong-Hoon Kimら(韓国極地研究所〔韓国〕)は、2025年11月と12月に南極のコールマン島にある皇帝ペンギンのコロニーに対し、2回の航空現地調査を実施した。その結果、生存しているヒナ6658羽を確認した。この数は、2024年の個体数および2017~2024年の平均個体数のいずれと比べても約69%少なかった。

現地観測中、著者らはコロニーの北3~5キロメートルの地点に座礁した大型の氷山を確認した。衛星画像によると、この氷山(長さ約13.9キロメートル、幅約4.0キロメートル)は2025年3月に分離し、7月にコロニーに接近し、最終的に孵化期の7月28日に座礁したことが判明した。著者らは、この氷山の位置データと、調査中に収集された航空写真から導き出された詳細な形状モデルを組み合わせた。また、著者らは、氷山の急峻な南側面と座礁位置により、ペンギンが餌を求めて移動する必要のある距離が、2024年の約9.3キロメートルから2025年には約14.9キロメートルに増加した可能性が高いと示唆している。著者らは、この移動距離の増加が2025年の繁殖成功率の低下に寄与した可能性があると考えている。

著者らは、本研究が単一の季節のみを対象としており、得られた知見は観察にもとづくものであると指摘している。一方で、こうした氷山の発生は予測不可能で通常は一時的なものであるものの、将来の皇帝ペンギンの繁殖に関する研究では、より広範な傾向とあわせて、こうした事象が果たし得る役割も考慮する必要があると示唆している。

Park, J., Kim, JU., Kim, Y. et al. Iceberg-driven constraints on colony–foraging connectivity result in severe decline in chick counts for the Coulman Island emperor penguin colony. Commun Earth Environ 7, 598 (2026). https://doi.org/10.1038/s43247-026-03764-w
 

doi: 10.1038/s43247-026-03764-w

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