注目の論文
ウイルス学:SARS-CoV-2の注目すべき変異株、懸念される変異株の命名法を公式発表
Nature Microbiology
2021年6月9日
Virology: Formal announcement of the naming system for SARS-CoV-2 variants of interest and variants of concern
重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)の注目すべき変異株(VOI)、懸念される変異株(VOC)の命名法を、世界保健機関(WHO)のウイルス進化作業部会が、Nature Microbiology で公式に発表した。それによれば、VOIおよびVOCはギリシャ文字を使って表し、名称とともに重要な科学的・医学的特性を発表し、その後は常に最新情報に更新するという。
Commentでは、SARS-CoV-2の変異株の現在の命名法について説明しており、VOIとVOCの新しい命名法が必要な理由を詳しく述べている。Mark Perkinsたちは、現在の命名法では単一のVOIやVOCに複数の名称が付けられる場合があることを指摘し、また最初に変異株が確認された地名を冠して呼ばれることが多いため、変異株発見の報告を妨げる恐れや、その地域への偏見を生む恐れがあり、誤解につながる可能性があるとも述べている。著者たちは、この新たな名称の付け方を詳しく説明し、この新方式は「研究の進歩を幅広く共有しやすくするためのものであり、目標は、VOIやVOCに関して世界的に分かりやすく議論できるプラットフォームを提供することである」と締めくくっている。
doi: 10.1038/s41564-021-00932-w
注目の論文
-
10月10日
老化:食事制限がマウスの健康と寿命に与える影響Nature
-
10月9日
バイオテクノロジー:電気縫合はラットの創傷治癒を促進するNature Communications
-
10月8日
老化:人間の平均寿命の延伸が鈍化しているNature Aging
-
10月3日
神経科学:ショウジョウバエの脳の完全な地図Nature
-
9月26日
進化:哺乳類の顎関節の起源を調査するNature
-
9月26日
ウイルス学:牛のH5N1型インフルエンザは搾乳によって広がる可能性があるNature