注目の論文
ダイエットなしでも細身のまま
Nature Neuroscience
2008年8月11日
Staying lean without a diet
Nature Neuroscience(電子版)に、やせていて肥満に抵抗性のあるマウスの系統が報告されている。それにより、食物摂取と体重の調節に重要な神経回路について貴重な手がかりも提示され、肥満と闘う薬剤の開発に有望な標的が示唆されている。
ハーバード大学医学部のB Lowellらは、マウスに遺伝子導入をほどこし、視床下部にある一群の神経細胞が抑制性神経伝達物質GABAの放出能力を特異的に欠失するように操作した。視床下部は、空腹や口渇、体温などの調節過程に重要な脳領域である。このマウスは高脂肪食を与えられたにもかかわらず肥満にならなかった。なおかつ、食欲増進ホルモンの作用にも抵抗性があった。
この研究は、正常なエネルギー収支には視床下部の抑制性神経伝達が必要なことを明らかにしており、また抗肥満薬開発の有望な標的を示唆している。
doi: 10.1038/nn.2167
注目の論文
-
5月29日
社会科学:研究テーマの変更は被引用数の減少につながるかもしれないNature
-
5月28日
古生物学:クジラの骨から作られた最古の道具の証拠Nature Communications
-
5月27日
生態学:世界的に過小評価されている外来種のコストNature Ecology & Evolution
-
5月22日
微生物学:効果的な新しい抗マラリア薬は寄生生物を標的とするNature
-
5月21日
医学:非接触型無線モニタリングによる心臓不整脈の検出Nature Communications
-
5月20日
人工知能:大規模な言語モデルは、オンライン討論において人間よりも説得力を持つことができるNature Human Behaviour