注目の論文
ナルコレプシーに関連する遺伝的多型
Nature Genetics
2010年12月20日
Variant associated with narcolepsy
ナルコレプシーに関連する遺伝的多型について報告する論文が、Nature Genetics(電子版)に掲載される。
ナルコレプシーは、神経性睡眠障害の一種で、その主な症状としては、日中に過剰な眠気を催すこと、夜間の睡眠パターンが乱れること、不適切な時に眠りに落ちることなどがある。ナルコレプシーは、2,000人に1人の割合でみられ、脳内の特定のニューロン集団の減少や喪失が原因であることが知られている。
今回E Mignotらは、ヨーロッパ系の3,406人、アジア系の2,414人、アフリカ系アメリカ人302人を対象としたゲノム解析を行い、P2RY11遺伝子の多型がナルコレプシーに関連することを見いだした。P2RY11遺伝子には、免疫細胞に発現するタンパク質がコードされている。Mignotらは、ナルコレプシーが自己免疫疾患だとする仮説の正しさを見極めるための研究を進めることが妥当だと考えている。
doi: 10.1038/ng.734
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