【医学研究】ゼブラフィッシュの遺伝子変異を利用したてんかん薬のスクリーニング
Nature Communications
2013年9月4日
ドラベ症候群のゼブラフィッシュモデルにおいて、クレミゾールという化合物が、てんかんに似た発作の抑制に有効なことが明らかになった。この新知見で、てんかん疾患の新たな治療法を特定するために利用できる新しい方法の妥当性が確認された。
ドラベ症候群は、幼児期に発症する重症てんかんで、重篤な自発性、再発性の発作を特徴としているが、現在入手可能な抗てんかん薬では、こうした発作を十分に管理できない。ドラベ症候群の主たる原因因子は特定の電位依存性ナトリウムチャネル(SCN1A)の変異であることが、これまでの研究で明らかになっていた。今回、Scott Barabanたちは、米国食品医薬品局が承認した薬のライブラリーに含まれる化合物のスクリーニングを行い、ドラベ症候群の場合に似たSCN1A遺伝子の変異を有するゼブラフィッシュにおいて、クレミゾールという化合物が自発的なけいれん行動やてんかん様電気活動を阻害することを見いだした。ゼブラフィッシュSCN1A遺伝子の機能と特徴の大半は、ヒトSCN1A遺伝子と共通しているため、ゼブラフィッシュは、ドラベ症候群の研究に有用なモデルと考えられている。
クレミゾールがヒトのてんかんの治療に有効かどうかを判定するには、さらなる研究が必要となるが、Barabanたちは、今回の研究で用いられた方法に似た方法が、ドラベ症候群とその他の疾患の治療に利用できる他の化合物の同定につながることを期待している。
doi:10.1038/ncomms3410
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