Research Press Release
【材料】高性能の浄水システム
Nature Communications
2013年8月14日
カーボンナノチューブ膜を用いた最先端の淡水化浄水システムが発表された。このシステムは、塩とその他の水質汚染物質を大量に吸収でき、再利用可能な浄水手段の開発につながる可能性もある。
携帯型水処理システムは、大規模な水処理事業に比べて、数多くの利点があり、飲料水の供給が緊急問題となっている遠隔地では特に有益だ。そこで、Hui Ying Yangたちは、プラズマ処理されたカーボンナノチューブを多孔性セルロース担体と結合させて吸収性の高い膜を開発した。この膜は、塩の吸着能が極めて高く、それと同時に大型の生体分子と無機金属ナノ粒子を水から除去できる。この新しい膜技術は、必要なときに必要なところで使える次世代の充電式浄水装置の開発に役立つことが期待されている。
doi:10.1038/ncomms3220
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
注目のハイライト
-
生体力学:昆虫の翅のヒンジは筋肉によって制御されているNature
-
気候変動:気候変動に伴う経済的コストNature
-
生物学:闘争・逃走系の起源Nature
-
材料:接着剤が海洋性軟体動物種の追跡に役立つNature Communications
-
気候変動:海洋での致死的な極端低温事象の強度と頻度が高まっているNature Climate Change
-
医学研究:一部の患者では、抗体がパーキンソン病の運動機能症状の進行を遅らせる可能性があるNature Medicine