Research Press Release
光学的ペースメーカーで心拍を調節
Nature Photonics
2010年8月16日
赤外レーザー光パルスを用いて胚心臓の鼓動を制御する光学的ペースメーカーが、Nature Photonics(電子版)で報告されている。レーザーパルスが心臓細胞の収縮を刺激することは以前に示されているが、レーザー光を用いてin vivoで心臓全体の鼓動を調節したのは今回が初めてである。
M JenkinsとA Rollinsたちは、光ファイバーを使って、長さ1~2ミリ秒の赤外光パルスを産卵後2~3日のウズラ胚の心臓に送った。その結果、心拍がレーザーパルスに「同期」するようになり、脈拍がレーザーパルスの繰り返し速度に追随して1秒に2回から3回に増加し、元に戻ることがわかった。
最適化されれば、この全光学的方法は心臓病学の有用な助力となる可能性があり、一般に利用されている侵襲的な電極を必要としない非接触の研究が可能となる。しかし、成熟した心臓の鼓動の調節がこの方法で実現できるか評価する実験をさらに行う必要がある。
doi:10.1038/nphoton.2010.166
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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