Research Press Release
永久凍土の炭素
Nature Geoscience
2012年9月10日
解凍した永久凍土から放出された炭素は、人工的な放出が低いシナリオの場合でさえも顕著な温暖化をもたらすと今週号のNature Geoscience(オンライン版)に発表された研究が報告している。
永久凍土土壌は大気のほぼ2倍の炭素を保持している。気候が温暖化すると、この炭素のある部分が大気へと移動する。Andrew H MacDougall等は全球気候モデルを用いて、将来の温室効果ガス放出の想定される範囲内における永久凍土からの炭素放出の大きさと関連する温暖化を評価した。彼らは、永久凍土からの炭素放出は、人工的な放出がたどる道筋によらずに2300年までに0.13から1.69℃の付加的な温暖化をもたらす可能性があることを示している。
doi:10.1038/ngeo1573
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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