Research Press Release
糖尿病の発症を予測
Nature Immunology
2012年2月27日
マウスの1型糖尿病(T1D)の発症を予測する方法の報告が寄せられている。 非肥満糖尿病(NOD)マウスはT1Dのモデルとして使われるが、すべてが本格的な糖尿病へと進行するわけではない。Diane Mathisたちは、磁気共鳴画像化法を利用した方法で、後に臨床的糖尿病を発症するか否かを識別した。またこの技術を利用すれば、臨床的糖尿病の発症時期を推測することもできた。興味深いことに、糖尿病に対する抵抗性と受容体CRIg(免疫細胞の一種、マクロファージが発現している)に関連があることがわかり、CRIgタンパク質をマウスに投与すると、糖尿病の発症率が低下した。 この磁気共鳴画像化法はヒトにも利用できるので、次の段階は、T1Dリスクをもつヒトにこの方法を応用して、T1Dの予測手段としても使えるかどうかを調べることだろう。
doi:10.1038/ni.2233
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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