Research Press Release
氷河への供給
Nature Geoscience
2012年2月20日
化石燃料の燃焼により発生したエアロゾルはアラスカの氷河に有機物を供給していると、今週号のNature Geoscience onlineに発表された研究が報告している。この発見は、人類活動が氷河中の有機物に影響を及ぼす可能性があることを示している。 氷が融解する期間には、氷河の融解水は川や沿岸水に流入し生物活動に栄養を供給する。Aron Stubbins等はアラスカで氷河表層水と氷河からの流出水中の有機物組成と年代を調べた。彼らは、年代が古いが生物が利用可能な有機物を大量に検出し、化石燃料の燃焼生成物に豊富に含まれるエアロゾルがこの物質の起源として考えられることを示した。このようなことから、研究者は人類活動が氷河からの有機物流出を増幅させていると示唆している。
doi:10.1038/ngeo1403
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
注目のハイライト
-
神経科学:AIはブレイン・コンピューター・インターフェースの制御能力を大幅に向上させるNature Machine Intelligence
-
物理学:新たな光ファイバーが通信技術を向上させるかもしれないNature Photonics
-
進化:人間の二足歩行への二つの小さなステップNature
-
社会科学:フランス革命期の「大恐怖」における噂の拡散を可視化Nature
-
古生物学:最古のアンキロサウルスに見られる極端な装甲Nature
-
環境科学:コンゴ民主共和国を侵食する都市部のガリーNature