Research Press Release
サイトカインの秘密が明らかに
Nature Immunology
2012年2月6日
ある種のT細胞から分泌されるインターロイキン-35(IL-35)は重要な免疫抑制作用をもつが、この作用がどのように生じるかのしくみが明らかになった。Dario VignaliたちはIL-35の受容体を決定し、これが既知受容体の成分をまったく新しく組み合わせたものであることを明らかにした。この受容体への結合が、独特な順序で下流の情報伝達分子の引き金となり、これらが標的細胞の抑制を引き起こす。標的細胞がT細胞の場合には、これをIL-35発現細胞へと変換し、今度はこの細胞が免疫抑制作用を示すようになる。この研究によって、免疫系がモジュラー型受容体とサイトカインの成分を異なった組み合わせで利用することによってまったく別の作用を生じさせるしくみが判明した。
doi:10.1038/ni.2227
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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