天文学:マグネターが超明るい超新星のエンジンであるかもしれな
Nature
2026年3月12日
超高輝度超新星(SLSNe:superluminous supernovae)と呼ばれる、特に明るい恒星爆発の観測結果から、この現象は強い磁場を持つ星によって駆動されているかもしれない。Nature に掲載されるこの研究は、超高輝度超新星の明るさのメカニズムに関する知見を提供している。
超高輝度超新星は、標準的な超新星の少なくとも10倍の明るさを持つ。研究者らは、超新星から形成される磁化中性子星であるマグネター(magnetars)がこれらの爆発を駆動する可能性を疑ってきた。しかし、これらの超新星から放出される光の記録における明るさの変化が、この説明に疑問を投げかけている。
Joseph Farahら(ラス・クンブレス天文台〔米国〕)は、地球から327メガパーセク(10億光年以上)離れた超高輝度超新星2024afavから放出される光を分析した。超新星の初期爆発後、光は増減を繰り返す現象が観測され、時間の経過とともにその周期は短くなった。コンピューターモデルによる解析から、超新星の中心にマグネターが存在し、その周囲に物質円盤が形成され、星に向かって落下している場合にこの現象が説明できると結論づけた。さらに、この円盤が傾いているため、地球から観測される光度の上昇と下降が生じていると提案している。
著者らは、このモデルが同様の光度曲線を持つほかの超高輝度超新星の挙動も説明し得ると指摘している。たとえば、「宇宙と時間のレガシーサーベイ(Legacy Survey of Space and Time)」などの今後の観測により、超高輝度超新星のサンプル数を増やし、より高解像度で長い光度曲線を提供することで、このモデルの精緻化が期待される。
- Article
- Published: 11 March 2026
Farah, J.R., Prust, L.J., Howell, D.A. et al. Lense–Thirring precessing magnetar engine drives a superluminous supernova. Nature 651, 321–325 (2026). https://doi.org/10.1038/s41586-026-10151-0
Nature Video: This supernova is too bright – now astronomers might know why
https://www.nature.com/articles/d41586-026-00801-8
News & Views: Ultra-bright supernova wobbles like a spinning top
https://www.nature.com/articles/d41586-026-00490-3
doi:10.1038/s41586-026-10151-0
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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