惑星科学:圧力下で水の世界が形成されるかもしれない
Nature
2025年10月30日
一部の系外惑星は、形成過程において岩石と水素の反応によって水を生成するかもしれないことを報告する論文が、Nature にオープンアクセスで掲載される。この発見は、なぜ一部の系外惑星が表面に水を持つのかについての理解を深めるものだ。
水の存在は、惑星の居住可能性を判断する上で重要な要素であり、従来は低温環境下で宇宙からの凝縮により、氷や雪として形成されると考えられてきた。このプロセスは、主星から遠く離れた地球から海王星サイズの系外惑星で典型的に観測されてきた。しかし、米国航空宇宙局(NASA:National Aeronautics and Space Administration)のケプラーミッション(Kepler mission)は、太陽に近い軌道を回る地球から海王星サイズの系外惑星で液体の水を確認し、このプロセスに疑問を投げかけている。
Harrison Hornら(アリゾナ州立大学〔米国〕)は、高圧実験環境下でパルスレーザーを用いて岩石試料を加熱し、惑星形成時に起こり得る反応をシミュレートした。その結果、水素が岩石から溶出したケイ酸塩と反応して酸素を放出し、残った水素と結合して水分子を形成することを確認した。著者らは、この反応が太陽系外惑星の高圧・高温領域である核と外殻の境界で最も起こり得ると指摘する。この境界では、高密度の岩石核が外側のガス状元素の外殻と接している。著者らは、この水生成反応が地球より質量の大きい一部の太陽系外惑星で数十億年かけて起こり得ると示唆している。ただし、反応速度は利用可能な水素量と核・外殻境界の温度によって決まる。
著者らは、この発見が特定のサイズと主星からの距離を持つ系外惑星における水の形成に関する従来の知見に疑問を投げかけるものであることを指摘している。
- Article
- Open access
- Published: 29 October 2025
Horn, H.W., Vazan, A., Chariton, S. et al. Building wet planets through high-pressure magma–hydrogen reactions. Nature 646, 1069–1074 (2025). https://doi.org/10.1038/s41586-025-09630-7
News & Views: To make water, exoplanets might just need some pressure
https://www.nature.com/articles/d41586-025-03214-1
doi:10.1038/s41586-025-09630-7
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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