Research Press Release
ナノ液滴の蒸発を利用して高コントラスト画像が得られる造影剤
Nature Communications
2012年1月11日
光音響画像化法と超音波画像化法のための両用造影剤が開発された。今後の開発研究の進展により、医用画像化における信号振幅の拡大につながる可能性がある。この研究に関する論文が、今週、Nature Communicationsに掲載される。 光音響画像化法に用いる造影剤は、通常、熱膨張を利用して、光音響信号を発生させる。今回、S Emelianovたちは、蒸発を利用して、光音響信号を発生させて、振幅の著しく大きな信号を作り出す外因性造影剤を開発した。そして、Emelianovたちは、この造影剤をマウスモデルで検証し、光散乱性と光吸収性の高い組織におけるコントラスト増強効果を確認した。 光音響画像化法と超音波造影法を組み合わせる手法には、空間分解能の高い画像の実現や医用画像化の改良が期待されている。
doi:10.1038/ncomms1627
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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