都市の成長:都市は現在、横に広がるよりも上に高く成長している
Nature Cities
2024年8月6日
1990年代以降、世界中の都市が水平方向よりも垂直方向に拡張している可能性があることを、世界各地の30年にわたる衛星データの分析によって明らかにした論文が、Nature Citiesに掲載される。
今日では、ほとんどの都市は密集した建築環境を特徴としている。都市は、都市の空き地を埋めることで外側に拡大、あるいは上方に拡大することができる。この進化する構造は、住民の生活様式や移動方法、広範な環境への影響に影響を与える。しかし、都市は大きく、多様で、絶えず変化しているため、幅広い傾向を理解することは難しい。
Steve Frolkingらは、1990年代から2010年代にかけての1,550以上の都市の衛星データを分析し、最近の都市成長の変化を明らかにした。著者らは、宇宙から都市のフットプリントを2次元でマッピングするもの、およびマイクロ波ビームの反射を利用して3次元でそのフットプリントを特徴づける衛星データの二種類を組み合わせて解析を行った。この方法により、建築環境の変化を探ることができた。著者らは、過去30年間、都市は経済発展に応じて異なる段階で成長してきたことを発見した。1990年代以降、特に急速に発展する地域では、都市は低層で外側に広がる成長から、高層で上方に伸びる成長に移行している。著者らは、この傾向が地域によって異なることを指摘している。例えば、中国、東南アジア、アフリカでは、2010年代以降、都市は上方にも外側にも、その両方に拡大している。
Frolkingらは、このプロセスが地球の表面の多くを書き換えていることから、今回の発見が都市化の理解に役立つ可能性があると結論づけている。
Frolking, S., Mahtta, R., Milliman, T. et al. Global urban structural growth shows a profound shift from spreading out to building up. Nat Cities (2024).
doi:10.1038/s44284-024-00100-1
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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