工学:動物から着想したドローンを使って3D構造物を作る
Nature
2022年9月22日
動物から着想した飛行ロボットの一団が、飛行しながら3Dプリントを行って構造物を作製したことを報告する論文が、Nature に掲載される。未来の航空ロボットは、建設環境が悪い現場や遠隔地での住宅建設や重要インフラの建設を支援できるかもしれない。
工事現場での建設作業のための地上移動型ロボットの開発が進められている。これは、建設職人よりも高い安全性と生産性を実現できる可能性があることが背景になっている。しかし、こうした地上移動型ロボットは、運用可能な最大高さに制限があり、大規模なロボットシステムは、電源ケーブルと外部電源が必要なために操作性が低下する。これに対して、自然界の建設職人であるスズメバチ、シロアリ、ツバメなどは、空を飛ぶことを利用して、高度な柔軟性と適応性を発揮しつつ巣作りをしている。
今回、Mirko Kovacたちは、こうした自然界の建設職人にヒントを得て、テザーなしの航空ロボットの一団を使って、人間の監視の下で3D構造物を集団的かつ自律的に作製する新しい製造方法を設計した。そして、材料を堆積するためのBuilDronesと構造品質を評価するためのScanDronesが開発された。これらのロボットは、原理証明実験において、発泡材料とセメント系材料を使って、高さ2.05 mと0.18 mの円筒形構造物を作製し、英国の建築基準に適合する高い精度(5 mm)が達成された。
Kovacたちは、今後の開発によって、未来の航空ロボットは、建設環境が悪い現場(例えば、敵性地域、高所の現場、自然災害のリスクがある遠隔地)での構造物の建設に役立つかもしれないという見解を示している。
doi:10.1038/s41586-022-04988-4
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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