Research Press Release
惑星科学:水星の収縮の規模はこれまでの推定より小さいのかもしれない
Communications Earth & Environment
2021年1月15日
後期重爆撃の後、水星が冷却された際の惑星収縮による水星の半径の減少は、1~2キロメートルであったという可能性を示した論文が、Communications Earth & Environment に掲載される。これは、これまでに推定されていた7キロメートルという値よりもはるかに小さく、水星は始原的な内部熱をこれまで考えられていたよりも多く保持しているかもしれないことを示唆している。
水星の地殻は、複数のテクトニックプレートが互いにかみ合った構造になっている地球の地殻とは異なり、1枚のプレートから形成されている。太陽系の内惑星と小惑星の衝突が激しく起こった後期重爆撃期(約39億年前)の後、水星は冷却されて収縮し始め、地表に隆起と断層を形成した。
今回、Thomas Wattersは、NASAの「メッセンジャー」ミッションの衛星画像と水星全体の地形データを使って、構造地形の再マッピングを行い、水星の半径の全体的な減少を推定した。Wattersは、断層やその他の構造地形が、水星の北半球よりも南半球に多く存在することを観察した。水星の半径の減少がこれまでの推定よりも小さいのは、今回の研究で、水星の構造地形がこれまでより高い確度で特定されたことによる。
doi:10.1038/s43247-020-00076-5
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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