古生物学:古代の齧歯類様の化石から哺乳類の初期の社会性行動が示唆された
Nature Ecology & Evolution
2020年11月3日
7550万年前のものとされる齧歯類様の多丘歯類哺乳類の化石標本に、同じ穴に生息していた複数個体の骨格が含まれていたことから、中生代には哺乳類に社会性があった可能性が示唆された。この知見について報告する論文が、今週、Nature Ecology & Evolution に掲載される。
現在の有胎盤哺乳類には社会性を有するものが多いが、産卵性哺乳類(単孔類)と有袋哺乳類は相対的に社会性を欠いていることから、哺乳類の祖先は約6600万年前に恐竜が絶滅するまで単独性の生活を送っていたと考えられてきた。
今回の論文で、Lucas Weaverたちの研究チームは、米国モンタナ州で発見された小型哺乳類の骨の堆積物について、異なる世代の複数個体が一緒に埋もれたもので、年代は後期白亜紀のものと記述している。また、これらの骨格は齧歯類サイズの多丘歯類哺乳類の新属のもので、WeaverたちによってFilikomys primaevus(化石から解釈した行動にちなみ、「友人」や「隣人」を意味するギリシャ語のfilikósに由来)と命名された。F. primaevusは穴を掘るのによく適応した強力な肢を有し、これによって最大5匹の複数世代集団で同じ穴に生息していた。Weaverたちは、ウサギのような現生する潜穴性の社会性哺乳類の行動に基づき、この化石個体には血縁関係があったのではないかと考えている。
Weaverたちは、これらの化石が7500万年以上前の哺乳類の社会性行動を示す証拠になるものと結論付けている。
doi:10.1038/s41559-020-01325-8
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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