【進化学】尾羽を振っていた白亜紀前期の新種のダイノバード
Communications Biology
2019年11月15日
日本で発見された新種の鳥類の化石について報告する論文が掲載される。これは、約1億2000万年前の白亜紀前期に生息していた鳥類の化石標本とされ、初期鳥類の進化の解明が進むと考えられている。
ドイツで発見されたジュラ紀後期(およそ1億6000万年~1億4000万年前)の始祖鳥は、最初の鳥類だと一般に考えられているが、現生鳥類に関連する特徴は、白亜紀まで現れなかった。現在知られている最古の白亜紀の鳥類化石は、中国北東部で見つかった2次元化石標本であり、この化石鳥類には尾端骨がない。尾端骨は、現生鳥類の基本的な特徴で、脊柱の末端にあり、尾羽を支えている。
この論文で、福井県立大学の今井拓哉(いまい・たくや)たちは、3次元的に保存されたハトほどのサイズの鳥類の化石について記述している。この化石標本は、中国以外で初めて発見された白亜紀の原始的鳥類種の化石で、Fukuipteryx prima と命名された。今井たちは、F. primaと始祖鳥には、いくつかの共通の特徴(頑丈な叉骨、融合していない骨盤、前肢)があるが、F. primaには十分に形成された尾端骨もあったという見解を示している。以前の研究では、尾端骨が、鳥類の初期進化における重要な飛翔適応の1つであることが示唆されていた。これに対して、今井たちは、F. primaに尾端骨があるということは、尾端骨が単に尾の縮小の副産物に過ぎず、飛翔適応とは関係がないとする最近提起された理論を裏付けるものだという考えを提起している。
doi:10.1038/s42003-019-0639-4
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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