気候変動によって夏の極端な気候現象の持続性が高まる
Nature Climate Change
2019年8月20日
全球の気温が産業革命前よりも摂氏2度上昇すれば、北半球の中緯度地域では、夏の極端な気象現象(熱波、干ばつ、雨季など)の期間が長くなる可能性のあることが明らかになった。この新知見について報告する論文が、今週掲載される。
地球温暖化に伴って極端な高温現象と降水現象の発生頻度が全球的に上昇し、この傾向は、今後の温暖化によって継続すると予想されている。極端な高温と降水が増えると、人間の健康と農業、環境が影響を受けることがあり、例えば、森林火災のリスクが増加する。極端な気象現象については、強度や頻度を測定することが多いが、最も深刻な影響に関係することが多いのは、こうした現象の継続期間や持続性だ。
今回、Peter Pfleidererたちは、北半球の中緯度地域における局地的気象条件の持続性に関するマルチモデル解析の結果を明らかにしている。Pfleidererたちは、全球の気温が産業革命前よりも摂氏2度上昇すると仮定すれば、中緯度地域で2週間超の高温期に見舞われる確率が、少し前と比べて約4%増加する可能性があるという解析結果を示している。そして、北米東部では、暑さと日照りの持続性が最大20%増加する可能性があるとされた。また、Pfleidererたちは、中緯度地域における洪水を引き起こす恐れのある1週間以上の豪雨に見舞われる確率が、全球の気温が産業革命前よりも摂氏2度上昇するシナリオで、平均26%増加する可能性があるという結果を示している。ただし、温暖化による気温上昇を摂氏1.5度とした場合には、上述した増加のほとんどが回避された。
doi:10.1038/s41558-019-0555-0
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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