Research Press Release
神経科学:睡眠不足が引きこもりに結び付く可能性
Nature Communications
2018年8月15日
18人の被験者を対象とした研究で、睡眠の完全な欠如は、引きこもりと孤独の神経・行動プロファイルと関連することが分かった。この研究結果を報告する論文が、今週掲載される。
今回、Matthew WalkerとEti Ben Simonは、18人の健康な成人を睡眠検査室に集めて、一晩断眠させた上で社交性を調べる心理テストを実施した。このテストで、断眠した被験者は、他の人々を避ける傾向を示した。また、他者の接近を警告する脳領域が断眠によって過敏になることも判明した。さらに、被験者と無関係の参加者1033人が、被験者のビデオ映像を見て、断眠した者の方が睡眠をとった者よりも孤独だと評価し、断眠した被験者のビデオ映像を見た後に自らの孤独感が有意に増したと評価した。以上の結果は、睡眠が不足すると、他者との社会的距離を長くとるようになり、断眠した者と接触した者も孤独感が増す可能性のあることを示唆している。
このような関連に性差があるのかどうか、あるいは年齢に応じて変化するのかどうかを見極めるには、さらなる実験が必要だが、睡眠と孤独感の間に一定の関係が存在している可能性のあることが、今回の研究結果で示唆された。
doi:10.1038/s41467-018-05377-0
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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