Research Press Release
遺伝学を病気と結びつける
Nature Structural & Molecular Biology
2011年5月23日
突然変異が病気、ここでは多発性硬化症(MS)にどう寄与するかを特定するのに役立つ1つの方法が Nature Structural & Molecular Biology(電子版)に掲載される。ヒトゲノム研究により、いくつかの病気と関連する突然変異を特定できるようになってきた。しかしこれら変異の多くは、ある1つの遺伝子と結びつけるのが容易でないため、遺伝子研究は病気の治療につながっていない。遺伝病の治療は、標的とする遺伝子がわからなければ難しいのである。Fernando Casares、Jose Luis Gomez-Skarmetaらは、タンパク質CTCFの結合部位であり進化上保存されているDNA配列を調べた。CTCFが遺伝子間の境界となるため、遺伝子の活性は個々に調節できる。CTCF結合部位から予想されるとおり、ある遺伝子領域内にあるMSに関連した変異は、すぐ隣にある遺伝子に作用することが証明された。CasaresとGomez-Skarmetaは、進化上保存されたCTCFの分布を調べる方法によってこのDNA領域内にあるMSの一因となりうる遺伝子を同定でき、このやり方がほかの疾患にも同様に有効かもしれないと提案している。
doi:10.1038/nsmb.2059
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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