Research Press Release
人類起源の気候温暖化に対する独立した確証
Nature Geoscience
2011年12月5日
20世紀半ばから観測されている気候温暖化の少なくとも74%は人間活動により生じている可能性がきわめて高いとの報告が寄せられている。この結果は、これまでに独立した補足的な手法により得られた結論を裏付けるものである。 R KnuttiとM Huberは、地球のエネルギー収支の評価に基づいて、20世紀後半に観測された温暖化に対する人類の寄与を見積もった。彼らは、1950年以降の温室効果ガスの放出は約0.85℃の温度上昇をもたらしたことを見いだした。同じ時期にエアロゾルは地球をおよそその半分の量だけ冷やしてきた。 これまで人類活動が原因となった温度上昇の見積もりは、さまざまな原因による空間的および時間的な温暖化のパターンを正確にシミュレーションする気候モデルの能力に依存してきた。新しい結果は、この仮定に基づいておらず、したがって最近の温度上昇に対する人類起源の原因の重要性をさらに確実なものとしている。
doi:10.1038/ngeo1327
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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