Research Press Release
CO2放出量の改訂
Nature Geoscience
2010年11月22日
全球の化石燃料による二酸化炭素放出は、金融危機の結果、2008〜2009年に1.3%減少したとする記事(Correspondence)が、Nature Geoscience(電子版)に掲載される。この減少は、2009年にNature Geoscienceに発表された論文が予測した値の半分にすぎないが、その原因の一部は、国内総生産の1単位当たりの化石燃料放出量である炭素強度の減少が仮定よりも小さかったためである。
今回P Friedlingsteinらは、国レベルでのエネルギー消費統計を分析し、それを二酸化炭素放出量に変換した。彼らは、2008〜2009年の二酸化炭素放出量の変化は国ごとに大きく変動しており、ヨーロッパ、日本、北米では7〜12%の減少であり、中国などのような新興経済国では大きく増加していることを見いだした。
doi:10.1038/ngeo1022
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
注目のハイライト
-
古生物学:インドで発見された化石は新属新種の古代の大蛇だったScientific Reports
-
生体力学:昆虫の翅のヒンジは筋肉によって制御されているNature
-
気候変動:気候変動に伴う経済的コストNature
-
生物学:闘争・逃走系の起源Nature
-
材料:接着剤が海洋性軟体動物種の追跡に役立つNature Communications
-
気候変動:海洋での致死的な極端低温事象の強度と頻度が高まっているNature Climate Change