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技術:経口摂取型の紙製電池が前臨床研究で医療機器に電力を供給

Nature Chemical Engineering

2026年9月22日

Technology: Ingestible paper battery powers medical devices in preclinical studies

Nature Chemical Engineering

体内で医療機器に電力を供給し、その後、分解される経口摂取型の紙製電池について報告する論文が、Nature Chemical Engineering にオープンアクセスで掲載される。この電池は、ブタを用いた研究を含む前臨床研究で有望であることが示された。この技術は、後で取り出す必要のない、服薬状況の追跡や電気刺激のための一時的な医療機器を支えるものとなるかもしれない。

経口摂取型の電子デバイスは、健康状態のモニタリング、治療、および体内情報の収集に役立つ。一方で、安全で信頼性の高い電源が必要である。しかし、従来の電池には分解されない材料が含まれており、保護ケースが破損した場合には、組織損傷を引き起こすことがある。生体吸収性電池は、一定期間動作した後に体内で処理可能な物質に分解されるため、従来の電池に代わる手段となるかもしれない。

Giovanni Traversoら(マサチューセッツ工科大学〔米国〕)は、マグネシウムと三酸化モリブデンからなる紙製電池を開発し、ブタを用いた一連の前臨床研究でその性能を評価した。この電池は、最大電圧1.84ボルトを発生させ、動物の胃内で最長3日間機能したほか、食道内に設置されたワイヤレスタグに電力を供給した。このタグは、1.5メートル離れた受信機と安定して通信した。また、胃に20分間電気刺激を与えるカプセルにも電力を供給できた。こうした電気刺激は、胃内容物の排出に影響する胃腸疾患の治療に用いられる。著者らは、この刺激に関連する顕著な組織損傷は認められなかったと報告している。

この知見は、生体吸収性電池が、健康モニタリングや電気治療のための一時的な経口摂取型デバイスの電源となり得ることを示唆している。ただし、著者らは、試験に用いられた動物数が少なかったことに加え、電気刺激に使用された回路基板が生分解性ではなく、体外へ自然に排泄されたことも指摘している。ヒトで試験する前に、長期的な安全性の評価と、完全に生体吸収性のデバイスの開発に向けたさらなる研究が必要である。

Say, M.G., Erus, A., Morgan, L. et al. Bioresorbable batteries for transient ingestible bioelectronics. Nat Chem Eng 3, 509–521 (2026). https://doi.org/10.1038/s44286-026-00443-7

doi: 10.1038/s44286-026-00443-7

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