注目の論文
物理学:反原子核はとても遠くへ移動する
Nature Physics
2022年12月13日
Physics: Antinuclei travel from far, far away
反陽子と反中性子からなる軽い反原子核が、銀河の至る所で長い距離を移動している可能性があることを報告する論文が、Nature Physicsに掲載される。この知見は、ダークマターの探索に反原子核を利用できる可能性を示唆している、
地球上には天然の反原子核源はないが、反原子核は銀河系のどこかで生成されている。反原子核は、太陽系の外側を起源とする高エネルギー宇宙線と、星間媒質(銀河内の星と星の間の空間)の原子の相互作用によって生まれる可能性があると提案されている。別のシナリオでは、まだ発見されていないダークマター粒子の対消滅によって、反原子核が形成されるとされている。
今回ALICEコラボレーションは、軽い反原子核と物質の相互作用を調べるために、ヘリウム3(ヘリウムの安定同位体)原子核の反粒子を分析した。大型ハドロン衝突型加速器での粒子衝突で反ヘリウム3原子核が生成され、次にこうした反原子核がALICE検出器の物質と相互作用して消滅した。著者たちは、反ヘリウム3原子核の消滅確率を決定し、銀河系内を通るこうした反原子核の旅に対するこの確率の影響を明らかにした。今回の知見は、反ヘリウム3原子核は長い距離を移動できるため、ダークマターの対消滅の探索に適していることを示唆している。
doi: 10.1038/s41567-022-01804-8
注目の論文
-
4月2日
気候科学:煤の排出が少ない航空機エンジンでも飛行機雲を減らさないNature
-
4月2日
天体物理学:ブラックホールの質量における「禁制領域」の確認Nature
-
3月26日
気候:中程度の温暖化でも極端な地球規模の気候変動が起こるかもしれないNature
-
3月26日
工学:乾燥地域における炭素貯留の新たな解決策Nature
-
3月17日
天文学:リュウグウの試料から5種類すべての核酸塩基が検出されるNature Astronomy
-
3月12日
天文学:マグネターが超明るい超新星のエンジンであるかもしれないNature
