注目の論文
触れることなくバイタルサインをセンシング
Nature Electronics
2017年11月28日
Sensing vital signs without touch
皮膚に直接接触せずに人のバイタルサインをモニターする方法が、新創刊のNature Electronicsの最初の論文の1つとして報告される。この手法には、多くの人々を同時にモニターできる可能性があり、看護施設において患者をモニターする、費用効果が高くあまり目立たない方法になる可能性がある。
患者のバイタルサインの測定は、看護の際に重要であるが、現行の方法は皮膚に直接接触させる必要があることが多く、患者にとって不快であったり、患者の動きを制限したりすることがある。
今回X HuiとE Kanは、人の外部と内部の機械的な動きで無線周波数信号を直接変調する方法を開発した。この手法は、近接場コヒーレントセンシングと名付けられ、刺繍型アンテナを一体化した無線自動識別(RFID)タグを用いており、このタグをシャツのポケットや手首の袖口などの皮膚に近いところに設置する。電磁信号の位相は、無線周波数源と受信機の距離に敏感であり、この位相を用いて胸の外部運動を評価できる。また、信号の振幅は、距離の変動に対してそれほど敏感ではないので、振幅を用いて体内の動きをセンシングできる。
著者たちは、この手法を用いて、心拍数、血圧、呼吸数、呼吸努力をモニターできることを示している。
doi: 10.1038/s41928-017-0001-0
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