Volume 454 Number 7201

Editorials

鳥インフルエンザの大流行から5年が経ったが、気を緩めることなく新型インフルエンザへの備えを固めることが重要だ。

p.137

doi: 10.1038/454137a

神経科学者と遺伝学者は、精神疾患の遺伝的基盤を解明するために、不必要に対立せず、力を合わせるべきだ。

p.137

doi: 10.1038/454137b

米国の軍事政策に社会科学の視点を取り入れようとする試みは、双方にとって利益になる可能性がある。

p.138

doi: 10.1038/454138a

News

北海道洞爺湖サミットで、温室効果ガス排出削減の合意が形成できるかは、まだ不透明。

p.142

doi: 10.1038/454142a

不当な扱いを受けていると訴えるメキシコの著名な研究者を、世界各国の科学者が支援。

p.143

doi: 10.1038/454143b

仏国立科学研究センター(CNRS)の改革に研究者たちが抗議の声を上げ、仏政府が譲歩を。

p.143

doi: 10.1038/454143a

SPECIAL REPORT 開発コストの増大、安全性問題など製薬業界を取り巻く厳しい状況の中、大手企業も人員削減などの生き残り策を模索している。

p.144

doi: 10.1038/454144a

Q&A 4年前に廃止され再び設けられたスペインの科学・技術革新大臣のポストに就いたCristina Garmendia氏に訊く。

p.147

doi: 10.1038/454147a

暗黒物質の観測成功の論文が論争の的になっているが、理論的な裏付けが得られる可能性が。

p.148

doi: 10.1038/454148b

中国の四川大地震による応力変化の解析が行われ、余震の予測の助けに。

p.148

doi: 10.1038/454148a

実験機器にもバイラルCM(消費者の口コミで伝わることをもくろんで作られた「伝染性」CM)が登場。

p.149

doi: 10.1038/454149a

News Features

ドッガーランド:失われた世界

p.151

北海に沈んだ中石器時代の陸地ドッガーランドの風景が、考古学的証拠などから再現された。

doi: 10.1038/454151a

遺伝学:家族の脳

p.154

精神疾患の遺伝子の同定が難しいのは、遺伝学的複雑さによるのか、それとも定義や診断の不確実さによるのだろうか。

doi: 10.1038/454154a

News & Views

古生物学:カレイの化石の目はどこに?

p.169

進化生物学ではカレイがもつ左右非対称な頭部がどのように形成されたのか、その説明に窮してきた。だが、4,500万年前の化石標本の詳しい研究から、「だんだんそうなった」らしいことがわかってきた。

doi: 10.1038/454169a

惑星科学:出来立ての月は水が豊富だった

p.170

月の火山ガラスの解析から、揮発性成分と水が豊富に含まれることがわかった。月のマントルの一部に地球と同じくらいの量の水が含まれているならば、これは、水の起源が地球と月で同じであることを示唆しているのだろうか。

doi: 10.1038/454170a

がん:予想外の依存性

p.172

がん遺伝子とそれ以外の遺伝子はどちらも、がんの発生と進行を助けることがある。こうした影響を分けるのに使われているのは、がんはがん遺伝子のみに依存性、もしくは常用性を示し、それ以外の遺伝子には示さないという性質だった。だが、この考えはもはや通用しなくなった。

doi: 10.1038/454172a

小惑星:空飛ぶ円盤の作り方

p.173

太陽系のどこを見ても、小型天体は2つが組になっていることが多いようだ。太陽の光を受けて自転する小惑星はこういう連星系を作ることがあり、その片方が意外にもおなじみの形をとることが、シミュレーションによって明らかになった。

doi: 10.1038/454173a

固体化学:臭化リチウムの新しい配列

p.174

無機固体がどういう結晶形を取りうるかを予測するのは結構だが、もしこうした構造が熱力学的に安定ではないとしたら、その証拠はどうやったら得られるのだろうか。原子を1個ずつ積み上げていくというのがその答えである。

doi: 10.1038/454174a

Articles

生化学:エボラウイルス感染の生存者由来の抗体と結合したエボラウイルス糖タンパク質の構造

Structure of the Ebola virus glycoprotein bound to an antibody from a human survivor p.177

doi: 10.1038/nature07082

生理:Gタンパク質共役型受容体オプシンのリガンド非結合状態の結晶構造

Crystal structure of the ligand-free G-protein-coupled receptor opsin p.183

doi: 10.1038/nature07063

Letters

宇宙:連星系をなす小型小惑星の起源は自転による破壊である

Rotational breakup as the origin of small binary asteroids p.188

doi: 10.1038/nature07078

宇宙:月の火山ガラスに残された揮発性成分と月内部の水の存在

Volatile content of lunar volcanic glasses and the presence of water in the Moon’s interior p.192

doi: 10.1038/nature07047

物理:ボルマン分光法で明らかになった四重極子遷移

Quadrupole transitions revealed by Borrmann spectroscopy p.196

doi: 10.1038/nature07099

物理:アンダードープ高Tc超伝導体の渦糸状態における多成分フェルミ面

A multi-component Fermi surface in the vortex state of an underdoped high-Tc superconductor p.200

doi: 10.1038/nature07095

地球:パークフィールドSAFOD掘削点における人工震源測定で得られた地震前速度変化

Preseismic velocity changes observed from active source monitoring at the Parkfield SAFOD drill site p.204

doi: 10.1038/nature07111

進化:カレイ目魚類の左右非対称性の進化的起源

The evolutionary origin of flatfish asymmetry p.209

doi: 10.1038/nature07108

心理:社会的多様性は公共財ゲームでの協力行動の出現を促進する

Social diversity promotes the emergence of cooperation in public goods games p.213

doi: 10.1038/nature06940

知覚:ショウジョウバエで温度選択性を制御する内在温度センサー

An internal thermal sensor controlling temperature preference in Drosophila p.217

doi: 10.1038/nature07001

細胞:破骨細胞の大きさは、LIF/LIF受容体シグナル伝達と低酸素状態を介してFra-2によって制御される

Osteoclast size is controlled by Fra-2 through LIF/LIF-receptor signalling and hypoxia p.221

doi: 10.1038/nature07019

細胞:赤血球系細胞のオートファジー性成熟におけるNixの不可欠な役割

Essential role for Nix in autophagic maturation of erythroid cells p.232

doi: 10.1038/nature07006

構造生物学:生きた細胞中での個々のHIV-1ウイルス粒子の生成の画像化

Imaging the biogenesis of individual HIV-1 virions in live cells p.236

doi: 10.1038/nature06998

細胞:Mei-P26はショウジョウバエ卵巣幹細胞系列のマイクロRNAと細胞増殖を制御する

Mei-P26 regulates microRNAs and cell growth in the Drosophila ovarian stem cell lineage p.241

doi: 10.1038/nature07014

「Journal home」に戻る

プライバシーマーク制度