Article 生理:Gタンパク質共役型受容体オプシンのリガンド非結合状態の結晶構造 2008年7月10日 Nature 454, 7201 doi: 10.1038/nature07063 Gタンパク質共役型受容体(GPCR)であるロドプシンでは、不活化リガンドである11-cis-レチナールは7回膜貫通ヘリックス(TM)が作るバンドル構造に結合しており、光によってcis/trans異性化が起こると活性型メタロドプシンIIとなる。メタロドプシンIIがさらに変化することで全trans-レチナールが放出され、オプシンには新たな11-cis-レチナールが再び結合する。今回我々は、リガンド非結合状態のウシ網膜桿体細胞由来の天然型状態オプシンについて、分解能2.9 Åでの結晶構造を報告する。オプシンに保存されているE(D)RYおよびNPxxY(x)5,6F領域とTM5〜TM7では、ロドプシンと比べるとより大きな構造変化がみられた。細胞質側ではTM6が外側に向かって6〜7 Å傾いていたが、TM5のヘリックス構造はより長くなり、TM6に接近していた。これらの構造変化の中には活性型GPCRに属すると考えられるものも含まれるが、こうした構造変化によって空のレチナール結合ポケットが変形して2カ所の開口部が露出し、これらがレチナールの出入口として働くと考えられる。オプシンの構造は、GPCRへのリガンド結合とGPCRの活性化に関する新たな知見をもたらすものである。 Full Text PDF 目次へ戻る